ここでは22階の高さに鉄骨が渡しかけられていますが、当然そのような上空なので途中に柱を建てることはできません。とするなら前のシーンで検証した2倍のスパン25メートルに設定すると、この鉄骨は自重でも既に真ん中で18センチと大きくたわんで垂れることになる。 それは、構造的にもたないから、、、 非常に残念です。 トラス構造とは橋梁の橋げたに見られるように、 上下の細材を斜め材ではしご状に組み合わせ、 重量は軽くしながら梁の剛性を高める構造材の構成方法 だから、たわまないんだ、という判断からくる改悪。 もう一度書きますが、 映画では一本モノの鉄骨をあきらめ、あっさりトラス構造に変えてしまっている。 非常に残念です。 一本の細い鉄骨を渡るというのが、このエピソードの醍醐味なのに、 実写ゆえの現実感を求めてしまった。 足を乗せる部分の巾こそ、同じく細いものだが、トラスでは、 何か安定感、橋げたや工場の
![建築エコノミスト 森山高至『カイジの鉄骨渡りに関する建築的考察2』](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3614803e042fe611d7363c6358f49d48266d3d75/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fstat.ameba.jp%2Fuser_images%2F20100111%2F15%2Fmori-arch-econo%2F2a%2F42%2Fj%2Fo0416026010372251984.jpg)