アーキテクチャの実装を推定する それでは、アーキテクトは評価をどういった手順で行えばよいだろうか。 当然のことながら初めに、評価する対象を明確にする必要がある。あえてここでこのように書いたのは、評価する対象の定義やその評価軸がステークホルダーごとに異なり、あいまいなことが多いからだ。 例えば、現行システムの開発・運用で苦労してきた情報システム担当者にとっては、現行システムで問題であった部分に対して強いこだわりをもっていることが多い。その場合に、新システムに対してその問題が解決されているかを最重要課題と認識する。 しかし、現行システムと新システムでまったく異なるアーキテクチャを採用している場合、単純に比較することは難しい。現行システムの問題点を新しいアーキテクチャにマッピング(翻訳)し直さなければならない。マッピングにおいては、両者のアーキテクチャを十分に理解し、対応関係を見いだすことになる