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ブックマーク / dain.cocolog-nifty.com (17)

  • 問題を「発見」する方法

    読書猿『問題解決大全』はスゴで、以下の質問をいただいたので、回答する。 問題解決大全には問題発見のノウハウまでは載っていませんでしょうか? 問題発見のノウハウを探しているのですが、なかなか良いのが見つからなくて。世には問題解決のは山ほどありますが、その割には問題発見のノウハウって少ない気がします。 (名無しさん@2017.12.11 21:58) まずお詫び。わたしの紹介文で、問題の解決方法「だけ」を扱っているかのような印象を与えてしまい、申し訳ない。 そんなことは全然なく、むしろ逆だ。『問題解決大全』は、どのように問題をつかまえるかのと言っていい。「どのような問いを立てれば、解に近づくことができるか」について、古今東西の知の巨人たちの力を結集したもの。「正しく問う」ことがどれほど難しいか、よく分かる。 問題を正しく問うことができたなら、ほぼ解決したも同然と言ったら言いすぎだろう

    問題を「発見」する方法
  • 事実のフリした意見を見抜く、隠れた前提を暴く、核心を衝く質問をするトレーニング『国語ゼミ』

    「2週間でこの変更に対応するということだから、残業時間を増やすか、休日出勤するか、どちらにするか君のチームでまとめておいてくれ」※ などと言われると、すぐに詭弁センサーが動き出す。 「2週間でこの変更に対応する」とは、そもそも事実か。何の権限において、誰が、どのようなプロセスを経て決定されたものか。オマエの意見じゃないの? 「残業を延ばすか、休日出勤するか」とあるが、なぜ2択なのか。「対応しない」「品質を下げる」「要員追加」「対応版を後から出す」等は検討したのか。2択なのは、オマエの意見じゃないの? そして、オブラートに包んだ形で尋ねると、たちまち皮が剥がれる。客から電話で受けた要求を、進捗会議でそのまま伝えたら、部長がその2択を出してきたとのこと。オマエは御用聞きか! 実は、重要な問題は※そのものではない。※の中に前提が隠れており、その前提を明確にせずに議論の土俵に乗ってしまうのが、真の

    事実のフリした意見を見抜く、隠れた前提を暴く、核心を衝く質問をするトレーニング『国語ゼミ』
  • 「お金」というテーマで本を選んだ

    お金」という言葉から、あなたは何を連想するだろうか? 生活費? 給料? 投資? 経済? それとも「お金」で買えるさまざまなモノから、お金では買えない何かを思い浮かべるだろうか。お金を強奪したり騙しとる犯罪や、お金によって狂わされる人生、富や成功を想像するだろうか。 ここでは、「お金」がテーマの読書会で集まったを紹介する。お薦めをもちよって、まったり熱く語り合う「スゴオフ」という読書会だ。毎度毎度、すごいがざくざくと見つかる宝の山なり。「それは知らなかった!」という驚きの傑作から、「そのテーマでこのにつなげるのか!」という発想の妙まで、何度叫んだことやら(詳しくは[スゴオフ]をチェック)。 懐かしいもの、知らないもの、意外なもの、様々なに出会うことを請合う。 お金持ち お金といえば「お金持ち」。お金持ちといえば、9兆円にものぼる資産を持つ世界最大の投資家ウォーレン・バフェット

    「お金」というテーマで本を選んだ
  • 『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』(西原理恵子)は、娘の幸せを願う全ての親に伝えたい

    これは重要な一冊。これを娘に伝えられるかどうかが、娘の幸せを左右することだから。年頃の娘を持つ全ての親に渡したい。 中身はいつものサイバラ節と、ちと違う。「母」という立場から反抗期の娘に宛てた手紙のような、それまでの半生を振り返って「いろいろあった」とつぶやくようなエッセイなり。さらりと書いてあるくせに、幸せの勘所というか、不幸を避ける考え方のようなものがきっちりとまとめられている。 過去作を読んできた方には、目新しいものはないかもしれぬ。だがこれは、西原理恵子が伝えてきた「金の話」「男との関係」「幸せへの近づき方」の、いわばエッセンスを凝縮したものになる。一番重要なところを引用する。 大事なのは、自分の幸せを人任せにしないこと。そのためには、ちゃんと自分で稼げるようになること。 そのために、最低限の学歴は確保する。できれば、資格もとって、スキルアップしておく。結婚するときは、夫に内緒の貯

    『女の子が生きていくときに、覚えていてほしいこと』(西原理恵子)は、娘の幸せを願う全ての親に伝えたい
  • 水樹奈々に寝かしつけてもらう『おやすみ、ロジャー』

    ここ数年、なかなか寝付けなかったのが、一瞬で眠れた。 もちろん、あれこれ試してきた。昼間は日光を浴びるとか、寝る前はブルーライト避けるとか。しかし、横になって目を閉じても、雑事や悩みが頭をめぐり、なかなか眠りに入れない。体が眠りたいのに、頭がそうさせてくれぬ。悶々してるうちに朝が来たことも幾度かある。 それが、一発で眠れた。 だがこの眠り、まったく理解を超えてた……ありのまま、起こったことを話そう。「私は、水樹奈々の朗読を聞き始めたと思ったら、いつのまにか朝になってた」。何を言っているのか、分からないと思うが、自分も、何されたのか分からない。快眠CDだとかチャチなものじゃなく、もっと恐ろしいものの片鱗を味わった。 それが『おやすみ、ロジャー 朗読CD』である。もとは「魔法のぐっすり絵」と呼ばれており、小さな子どもの寝かしつけのために研究された絵だ。喚起されるイメージや、音節のリズムを考

    水樹奈々に寝かしつけてもらう『おやすみ、ロジャー』
  • この本がスゴい!2016

    人生は短く、積読山は高い。 せめては「死ぬまでに読みたいリスト」を消化しようとするのだが、無駄なあがき。割り込み割り込みで順番がおかしくなる。読了した一冊に引きずられ、リストは何度も書き直される。 重要なのは、「あとで読む」は読まないこと。「あとで読む」つもりでリツイート・ブックマークしても読まないように、あとで読もうと思って読んだ試しはない。だから、チャンスは読もうと思ったそのときしかない。実際に手にとって、一頁でも目次でもいいから喰らいつく。勢いに任せて読みきることもあれば、質量と体力により泣く泣く中断するもある。かくして積読山は標高を増す。 ここでは、2016年に読んだうち、「これは!」というものを選んだ。ネットを通じて知り合った読書仲間がお薦めするが多く、それに応じてわたしのアンテナが変化するのが楽しい。わたし一人では、数学経済学歴史学、進化医学や認知科学の良を探し出せな

    この本がスゴい!2016
  • 極上の犯罪小説『熊と踊れ』

    Q:なぜ熊に勝ったという証言ばかりなの? A:負けた奴は皆死んだ ニュースで聞く「ばったり熊と出遭ったが撃退した」という武勇伝は盛っており、実は警戒した熊が逃げたのではないかと踏んでいる。人と熊が闘ったら、勝てるわけがない。ところが『熊と踊れ』では、熊に勝つための方法が伝授される。 これはな……熊のダンスだ、レオ。いちばんでかい熊を狙って、そいつの鼻面を殴ってやれば、ほかの連中は逃げ出す。ステップを踏んで、殴る。ステップを踏んで、殴る! たいしたパンチに見えなくても、何度もやられれば相手は疲れてくる。混乱して、不安になってくる。ちゃんとステップを踏んで、ちゃんとパンチを命中させれば、おまえは熊にだって勝てる! もちろん、「熊」は敵のメタファーだ。暴力で解決する「敵」と、どのように闘うか。力技だけでは勝てない。ヒット&アウェイを繰り返し、攻撃を集中・分散させれば、強大な敵でも倒せる。いじめ

    極上の犯罪小説『熊と踊れ』
  • ウンベルト・エーコ『異世界の書』がスゴい

    汝の名は冒険者か? ならば我を求めよ! 知の巨人が、また奇ッ怪なを出した。それは古今東西の「実在しない場所」を紹介したもので、ギリシャ古典から現代ベストセラーまで大量の文献を渉猟し、エーコ一流の案内と膨大な引用からなる幻想領国地誌集成だ。面白いのは、いわゆる「虚構の場所」を扱っていないところ。アトランティスやシャンバラ、ユートピアやフウイヌムなど、多くの人がどこかに実在する、もしくは実在したと気で信じ、その信念が幻想を生み出した場所が、書の俎上に上っている。 読み進むにつれ、この「伝説と虚構」の境界が揺らぎはじめて愉しい。想像力をどこまで信じられるかというテーマになるからだ。現実の世界は一つかもしれない。だが現実と並行して、先人たちの幻想が生み出す無数の可能世界を巡るうち、想像は現実の一部であることを、まざまざと思い知らされる。この幻想のもつリアリティこそが、書を貫くテーマになる。

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  • 世の中、バカが多くて疲れません?『高慢と偏見』

    気だるく吐き棄てる口調に、ムッとしたことを覚えている。このCMにクレームが殺到し、「バカ」が「お利口さん」に差し替えられたという。「まるで自分のことを馬鹿にされたようで不愉快だ」という苦情が主だったらしい。 だが、人はプライドの奴隷だ。差し替えられても意味は変わらないところに、そして差し替えられたら鎮火したところに、ユーモアが効いている。この可笑しさに、長いこと分からなかった。当に嗤うべきは、反応した自分自身なのだということに、長いあいだ気づけなかった。 ジェイン・オースティン『高慢と偏見』は、さながら馬鹿の見市だ。超々々めんどくさい男、嫌味と自慢のマウンティング大会、度し難いツンデレ、殺意を伴う自己中など、人の愚かしさをこれでもかと見せてくれる。馬鹿をバカにすることは愉しい。イソターネットはそういう輩の発見器であり、拡大鏡であり、集光器なのだが、うっかり笑うと見つかってしまう。人間、

    世の中、バカが多くて疲れません?『高慢と偏見』
  • 数学のセンス・オブ・ワンダー『数学の大統一に挑む』

    美しいものに触れたとき、感動はどうすれば伝わるか。 満点の星空や、圧倒的な夕陽を一人で見ていたとしよう。もし、愛する人がいたら、この美しさやそのときの気持ちを、どう伝えるだろう? 写真を撮るか、キャンバスに描いてみせるか、やはり言葉で伝えたらいいのか。 この問いに対し、星野道夫は、すてきな返答を遺している。それは、自分が変わってゆくことだ。その夕陽を見て、感動した自分が変わることによって、それがいかに凄いものであったかが伝わる。アップデートされた自分自身こそが、ビジュアルや言葉を超えたメディアとなる。 『数学の大統一に挑む』の著者エドワード・フレンケル自身がそうだ。彼の半生を知るにつれ、数学が人を捕え鍛え変えてゆくさまを見て取ることができる。同時に、その一端でも触れることができるならば、世界の見え方が一変するほどの秘密が潜んでいることが分かる。 その名は、ラングランス・プログラム。代数、幾

    数学のセンス・オブ・ワンダー『数学の大統一に挑む』
  • 苦しまないと、死ねない国『欧米に寝たきり老人はいない』

    せめて、死ぬときぐらい安らかに逝きたい。 だが、現代の日では難しいらしい。老いて病を得て寝たきりになっても、そこから死にきるためには、じゅうぶんな時間と金と苦しみを必要とする。寝たきりで、オムツして、管から栄養補給する。痰の吸引は苦しいが、抵抗すると縛られる。何も分からず、しゃべれず、苦しまないと死ぬことすらままならない。 タイトルの「欧米に寝たきり老人はいない」理由は、簡単だが単純ではない。というのも、「寝たきりになる前に(延命治療を拒否して)死ぬから」が答えであることは分かっていても、なぜ「延命治療を拒否する」ことが一般化しているか明らかでないから。書によると、数十年前までは日と同様に、終末期の高齢者に対し、濃厚医療が普通だったという。欧米では、これが倫理的でないという考えが広まり、終末期は「べるだけ・飲めるだけ」が社会常識になった。金の切れ目が命の切れ目。高齢化社会に伴う医療

    苦しまないと、死ねない国『欧米に寝たきり老人はいない』
  • 『思考の技法』はスゴ本

    哲学するための装備を整え、著者自身の戦歴を踏まえながら自分のモノにする一冊。カタログ的なツール集というよりも、もっと大掛かりで強力な、知の増幅装置に近いイメージ。 「意味」「進化」「意識」「自由意志」といった、手ごわいテーマに対し、手ぶらで対峙しないための装備と考えればいい。オッカムの「かみそり」ではなく「オッカムのほうき」、藁人形論法ではなく「グールドの二段階藁人形」など、一般の思考道具よりも威力のある、77もの装備が手に入る。 たとえば、必要以上に多くの仮説を立てるべきでないとするオッカムの「かみそり」よりも、「ほうき」の方がより凶悪だ。なぜなら、自説に都合が悪いエビデンスや統計情報を掃き出して「なかったことにする」ほうきだから。著者ダニエル・デネットは、暗闇で犬が吠えなかったことが手がかりとなった、シャーロック・ホームズのあの推理を思い出させる。知的に不誠実な人が、不都合な事実を隠し

    『思考の技法』はスゴ本
  • 決して人前では読まないでください『ワンダー Wonder』

    まちがえた、読むんじゃなかった電車の中、ずっと涙が止まらない。 わたしは、ときどき、失敗する。『シュタインズ・ゲート』といい、『さよならを待つふたりのために』といい、琴線ふるわせ涙腺ゆるめる傑作を、車内で読むという間違いだ。朝のラッシュで泣きじゃくるオッサンは、相当キモくて通報レベルだと自分でも思う。 後から振り返ると、『Wonder ワンダー』の帯の惹句の「きっと、ふるえる」を甘く見てた。ええもう、たっぷり震えましたとも。理由は、緊張だったり恐怖だったり、怒りや悲しみもある。この主人公に移入するのは、かなり難しいが、彼や周りの人たちの感情はすぐに、まっすぐに伝わってくる。なかでも、いちばんわたしを震わせたのは、感動、それも「わたしの心の中にあるやさしさ」を見つけた感動なり。 ふつう、「やさしさ」は目に見えない。誰かを思いやる言葉や行動に、わたしが感じるもの。しかし、このを読みながら、登

    決して人前では読まないでください『ワンダー Wonder』
  • 『なぜエラーが医療事故を減らすのか』はスゴ本

    「バグを排除しようと圧力をかけると、バグが報告されないプロジェクトになる」 この寸言は、よく忘れられる。シックス・シグマや日経ナントカに染まった管理者が、バグを目の敵にし、バグゼロの号令をかける。不具合が表面化すると、たまたまそこに詳しいだけの担当を犯人扱いし、なぜなぜ分析を強要し、ccメールや全体会議で晒し者にする。 なぜなぜ分析とは、「なぜそれが起きたのか?」「その原因の原因は?」と、原因を幾重にも掘り下げる手法のこと。5段階も遡及すると、たいてい「私の不注意でした」となり、対策は「意識を入れ替える」という小学校の学級目標になる。反面、もっと深刻な「仕様変更が電話口で伝えられていた」とか「アジャイルの名のもとにテストが省略されていた」などは放置される(なぜなら、「人」を原因にしたいから)。 こんな冗談みたいな施策を続けていくと、スケープゴートになった人はどんどん心をすり減らし、不具合の

    『なぜエラーが医療事故を減らすのか』はスゴ本
  • がんで死ぬより辛いこと『さよならを待つふたりのために』

    「ラノベ」を軽い小説だと思っている人は、「けいおん」を軽い音楽だと思ってる人ぐらい微笑ましい。液晶画面の視野では狭すぎるから、書店に足を運んで、その目で見るといい。レッドオーシャンのラノベ棚からあふれ出て、文庫・文芸・教養書から海外文学まで飛び火しているぞ。 見るもの全てクソ扱いするのは、その目がクソまみれだから。スタージョンの法則を思い出せ、いいものはちゃんとある。自らの偏見に囚われて、素晴らしい作品を逃すのはもったいない。 なので、極上の一冊を紹介する。ラノベの源流Y.A.(ヤングアダルト)のジャンルだが、その範疇ではもったいない。これは、果汁100%の青春小説(無糖)であり、唯一無二の恋愛小説であり、軽妙で強靭な会話に彩られた、海外文学の格好の入り口となっている。よくある「ニッポンの難病モノ」とは別物であり、お涙ちょうだいの感動ポルノを期待して読むと、もっとずっと深いところから突き上

    がんで死ぬより辛いこと『さよならを待つふたりのために』
  • 善人こそ、深く濃く救いなし「闇」のスゴ本オフ

    好きなを持ち寄って、まったり熱く語り合うスゴオフ。 "Dark"や"Black"など「闇」をテーマにした映画音楽が集まる集まる。twitter実況は、[ブレードランナーやスターウォーズから『論語』やナイチンゲールまでみんなブラック? スゴオフ「ダークネス」実況まとめ]、あるいはやすゆきさんの[ダークなスゴオフ、盛況でした]をご覧いただくとして、ここでは善人の闇こそ深いことを思い知らされるをご紹介。 まず、ラジスラフ・フクス『火葬人』。「正義」に身を任せ自分で考えることを放棄した人間は、こうなってしまうものだな、という恐ろしさが味わえるという。ナチ占領下のプラハ。「善良な」ドイツ人が主人公で、奥さんがユダヤ人。二人の間には息子がおり、温かい家庭を守っていたのだが―――自分の意見がない人が「正義」を知ってしまったときのハマりかたが恐ろしい。「善人」であるが故に、ナチズムにどんど

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  • 『たまこラブストーリー』で幸せな記憶を

    観たら幸せになるアニメ。テレビ版を見てなくても問題なし。 ラノベを読んだりアニメ観るのは、なかった青春を甘酸っぱい記憶で上書きするため。ほら、「最後には、どうか幸せな記憶を」と言うじゃない。深夜、リアル過去を思い出して布団抱きしめ煩悶するより、美しい場面を反芻するほうが、よっぽど精神に良い。俺が死ぬときの走馬燈フォルダに保存しておこう、この河原のシーンは。 これ観て思うのは、どうして俺は人を好きになったのだろう、ということ。スペック・縁はともかく、年がら年中、彼女のことばかり考えていたことがあった。万有引力の法則をどうして閃いたのか?という質問に、アイザック・ニュートンが応えたとおり。 By always thinking unto them 寝ても覚めても、そのことばかり考えていただけです わたしの場合、運あって一緒になれたのだが、今でも二人で話し合う。「あれは、それ以前でも以後でもダメ

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