季節は夏。日中は「これでもくらえ」と言わんばかりに張り切っていた陽射しとやらがすこし休憩しはじめたころ、斜めに傾いたソイツによって作り出された夕暮れの駅のホームにはじゃれあう親子がいて、それを見るぼくを柔らかなオレンジが照らした。 ひだまりの帰り道、あしたからお祭りがはじまるということで商店街はガヤガヤしていて、なんだかみんな楽しそうだ。ちびっこはアーケードを走りまわり、ツノの生えかかったお母ちゃんがそれを追う。そんなお祭り前夜の浮き足立つピースフルな光景を見守る提灯たちが、穏やかに微笑んでいる。 こんなにものんびりと過ごした日は久しぶりだったなあ。なんだかすーっと心の奥がラクになった。考えたことを書く。 なにを目指しているのか 僕はいつもなにかに向かって走っていないと、つまらなくなってしまう人間だ。すぐに退屈してしまって、また次のことをやりたくなる。 それゆえにやりたいことへ向かうときの