HOME>装束の知識と着方>装束の持ち具>冠と烏帽子 冠と烏帽子 古墳の埴輪で判るように、ハット形式の帽子は古くから存在していましたが、朝廷に属する官人が制帽として冠をつけるようになったのは聖徳太子の冠位十二階制が出来てからと考えられています。こうしたステータスシンボルから出発した被り物着用は、やがて成人男子の証(あかし)と言えるような存在になりました。平安時代には庶民(京畿在住者だけでしょうが)に至るまで頭に被り物をつけ、露頂を恥とする文化が生まれたのです。 冠(かんむり) 冠は朝廷に出仕するときの公式ユニフォームに附属する帽子です。天皇は常時宮中にいるので、常に冠であり、烏帽子を着用できるのは退位して上皇となってからのことでした。 奈良時代の律令では冠は「頭巾(ときん)」と呼ばれるもので、羅や縵(かとり)という薄い布の袋でした。これには4本の足がついていて、前2本で頭頂部を覆って結び、
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