ブックマーク / www.keystoneforest.net (19)

  • バスの定期券を持っているのに、バスに乗らずに歩いている理由。 - 森の奥へ

    とある山の中腹に、私・山は住んでいます。 山の中腹と言っても、最寄の電車の駅から自宅までは某市バスが結んでくれていますし、某市バスの数はそこそこ充実していて、だいたい10分間隔くらいで走っています。 なので、不便ではありません。 ま、私が出勤する朝6時半頃の時間帯に、まだ始発バスが走っていないのが大きな短所ではありますが。 私は今の家に十数年前くらいに引っ越してきましたが、この地域は昭和40年代に開発されたと聞いています。 開発された当時は高度経済成長期、まだ移動の足として自家用車を使っている家庭は少なかったと思います。 ですので、そのころからこの地域に住まれている家庭では、いまだに公共交通機関を使わなければ、買い物にすら出かけられないという方がたくさんいらっしゃいます。 というか、そもそも駐車場スペースを持たない家が多いです。 なにしろ、私の家から徒歩10分圏内にはコンビニすらありま

    バスの定期券を持っているのに、バスに乗らずに歩いている理由。 - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/10/26
    バスとの勝負。ゴールラインの何気ない電柱。風がない夜、遠くに光る街の明かり。
  • 伝言が多すぎる……。そして、Jアラートという伝言。 (創作短編小説) - 森の奥へ

    時計の針は2時を指していた。 寝る前に読み始めた小説が意外に面白く、毛布にくるまったまま、まだ読んでいた。 1時までと決めていたのに、気がつくともうこんな時間になっている。 明日の勤めに差し障りがあることは承知の上で、つい夜更かしをしてしまった。 未練たらしく、パラパラとページを繰ってみる。 まだまだ区切りはつきそうにない。 吐く息が白く凍って見える。 エアコンの暖房のタイマーはもうとっくに切れてしまっていた。 翌朝は遅くても6時には起きなければいけない。 僕は枕元の栞を探した。 俯せの姿勢を続けていたせいで、首の裏側が強ばっている。 スタンドの灯りを消して目を閉じる。 途端にきのうの出来事が頭の中に浮かび上がってきた。 こんな夜はどうにも寝つきがよくない。 すっかり目が冴えてしまっていた。 河島課長の顔が瞼の裏のスクリーンに映し出される。 その表情には、しかめっ面の中に無理に作った笑いが

    伝言が多すぎる……。そして、Jアラートという伝言。 (創作短編小説) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/09/11
    小枝子さんの後に純子先輩が現れて本題の意味が浮き上がり、鳥肌が立ちました。
  • ターニャ (創作短編小説) - 森の奥へ

    誰もが彼女に魅せられていた。 透き通るような白い肌、水色の瞳、腰まで伸びた栗色の髪、そして笑顔、澄んだ心が滲みでてくるように感じられる……。 もちろん俺の好みだ。社員総会の社長の話など誰の耳にも届いてはいない。 東欧の新興独立国であるラトバニア共和国からこの会社のマーケティングシステムの研修のために派遣されてきたその女性は、紹介の三十分後には社内メールでその美しさが称えられるほどの輝きを持っていた。 彼女の名前はターニャ。 ターニャの祖国は民主化推進のために、多くの若者を先進諸国に派遣する政策をとっていた。 旧ソビエトの呪縛から逃れるために国内の旧勢力を一掃し、若い力に一国の将来を託している共和国に西側諸国は清々しいものを感じている。 そんな国の一員らしく、俺たち社員一人一人に挨拶するように視線を向ける彼女に誰もが親しみを覚えたに違いない。 俺の勤めているこの会社は「ビッグ4」と呼ばれる日

    ターニャ (創作短編小説) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/09/03
    ターニャの任務は無事に遂行された。スポーツ大国ラトバニアの誕生ですね。
  • 願いを叶える天使と悪魔。南の島の怒りん坊の王様。 (創作超短編小説2編) - 森の奥へ

    願いを叶える天使と悪魔。 すべてに絶望し、自らの命を絶とうとしている男がいた。 そこに、天使が現れて言った。 「ひとつだけ、あなたの願いを叶えてあげましょう」 男は答えた。 「俺に夢をくれ」 天使がウインクすると男には夢が生まれた。 夢は男に生きていく希望を与えてくれた。 夢はなかなか果たせない。 男は自分の不運を嘆き、力のなさを呪った。 男は絶望し、自らの命を絶とうとした。 するとそこに、今度は悪魔が現れて言った。 「ひとつだけ、おまえの願いを叶えてやろう」 男は大喜び。 天使に与えてもらった夢を悪魔に告げた。 悪魔が空に向かって口笛を吹くと、即座に夢は現実になった。 ところが男は夢を失い、生きていく気力をなくした。 すべてに絶望した男は、、、 南の島の怒りん坊の王様。 南の島に怒りん坊の王様がいました。 怒ってばかりなので、いつも顔が真っ赤です。 おでこからびっしょり汗を噴き出させ、よ

    願いを叶える天使と悪魔。南の島の怒りん坊の王様。 (創作超短編小説2編) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/20
    怒りん坊の王様の涙。島人たちが帰ってきてよかった。
  • 魔法の鏡。 (創作短編小説) - 森の奥へ

    魔法の鏡。 古道具屋で俺は一枚の鏡を買った。 店の隅に隠すように置いてある、タータンチェック柄の布が掛けられた妙なものに俺は気がついた。 布をめくってみると古ぼけた鏡が現れた。 「気をつけなよ」と背後から声がした。 鏡には、不釣合いなほど高い値札がついている。 声をかけてきたのはその店の主人だった。 理由を訊くと、「魔法の鏡だからだよ」と返事が返ってきた。 そのくせ使い方は自分で調べろ、とそっけない。 少しの商売っ気もないその様子を見て、俺は主人の言葉を信じる気になった。 だが、どうしても使い方が分からない。 友人のAにその話をすると、「どうせ騙されたんだろうよ」と興味なさそうに言いながらも、ひょこひょこと俺の家までついてきた。 鏡は机の横に立てかけていた。 机に載せればちょうど俺の上半身を映し出せるほどの大きさがあった。 「見せてみろよ」 Aは鏡に手をかけると、裏返してみたり持ち上げてみ

    魔法の鏡。 (創作短編小説) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/18
    最後の場面の部屋の空気と、二人の俺の表情。想像すると、怖いですね。
  • 「閻魔様と百万回死んだ男。」「礼儀正しい社会の作り方。」 (創作超短編小説2編) - 森の奥へ

    閻魔様と百万回死んだ男。 一人の男が死んだ。 その魂は亡骸から抜け出て閻魔様のところへ飛んでいった。 閻魔様は男の魂をしげしげ眺めると意外なことを言った。 「お前は特別に選ばれた魂だ。これから何度死んでも、別の生き物になって蘇らせてやろう」 「さて、次は何に生まれ変わりたい」 閻魔様から問われた男が答える。 「次は女に」 「女は別の生き物か? まあ、それもよかろう」 閻魔様が指を鳴らすと男の魂は霧のようにぼやけて消えていった。 一人の女が死んだ。 その魂は亡骸から抜け出て閻魔様のところへ飛んでいった。 「次は何に生まれ変わりたい」 閻魔様から問われた女が答える。 「次はに」 一匹のが死んだ。 その魂は亡骸から抜け出て閻魔様のところへ飛んでいった。 「次は何に生まれ変わりたい」 閻魔様から問われたが答える。 「次は虎に」 一匹の虎が死んだ、、、 男の魂はこの世界に存在するすべての生き物

    「閻魔様と百万回死んだ男。」「礼儀正しい社会の作り方。」 (創作超短編小説2編) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/17
    挨拶を交わしている人たちの顔を想像すると、寒気がします。
  • 薬売りの口上。 (創作短編小説) - 森の奥へ

    夜店の屋台が続く一番奥で、道端に広げた敷物の上に大小さまざまな小瓶を並べて、とうとうと口上を述べている者がおります。 大方の者は相手にせず行き過ぎておりますが、時折足を止めてそれに聞き入る酔狂な者もおります。 あなたもちょっと寄っていかれますか? さあさ、お立ち会い。 御用とお急ぎでない方は、ゆっくりと聞いておいで。 さあさ、寄ってらっしゃい、見てらっしゃい。 ここに、これ、取り出だしましたる、この小瓶。 中に入っているのは他でもない。 ほら、今夜はお星様がきれいだから特別だ。 蓋を取って中をよおくお見せするから、とくとご覧あれ。 ちょっと暗いから近くにおいでなさい。 匂いを気になさるんなら鼻を近づけて嗅いでみてもいいよ。 今夜は出血大サービスだ。 お客さん。 中のこれ、何だと思いなさる。 ドロドロしていて、糊みたいだって。 いやいや、ちょっと違うね。 そんな安っぽいものじゃありませんよ。

    薬売りの口上。 (創作短編小説) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/16
    日常の片隅に存在する、異世界の入り口。もう無くなってしまったと思っていた不思議は、ここにあったのですね。
  • 鳥よけネットで守り抜いたブルーベリーでチーズケーキを作る。 - 森の奥へ

    わが家の庭には、花や野菜や実のなる木、ならない木などが雑多に育ってます。 ん? 実がならない木ってあるのかな? ここで言ったのは、べられる実、という意味です。 もともとは、庭の半分は奥さんが花を植え(観賞用)、もう半分は私が実のなる野菜や木を育てる(用)、という取り決めになっていました。 用で育てている中で毎年コンスタントに貢献しているのがブルーベリーでした。 去年まで頑張ってたくさんの実をつけていたのはサクランボでしたが、今年なんと1粒もできませんでした。 花は例年通り咲いたのに不作だったのは、世話をサボったからかもしれませんが、一番の理由は野鳥だと思っています。 彼らの欲とべごろを見極める目は、なかなかに侮れません。 次は何が何でも守りきらねばならない。 私は釣鐘の形をした可憐なブルーベリーの白い花を前に、固く心に誓ったのでした。 と言っても、ずっとブルーベリーの前で立ち番を

    鳥よけネットで守り抜いたブルーベリーでチーズケーキを作る。 - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/14
    生命力が色に現れていますね。
  • 日常と非日常。                          - 森の奥へ

    私は阪神淡路大震災を経験した一人です。 あの大震災はほんの数日のうちに何百、何千と言う人の命を奪いました。 あの日の後も、大災害が日や世界を繰り返し襲っています。 地域紛争という名の戦争も止みません。 人が一生のうちでたった一度でも経験するかしないかの出来事に遭遇した私には、その渦中で思ったこと感じたことを経験していない人に伝えていく義務がある、と思っています。 それは、人を助けたとか何かの役に立てたとかいう立派な経験ばかりではありません。 大震災という非日常を経験し、私は自分が持つ嫌な面に思いっきり気づかされもしたのです。 ですが、そうしたたくさんの記憶も次第に薄らいでいきます。 あんなに強烈な体験だったのに。 震災からほんの数日が過ぎただけの日のことでした。 街にはまだ焦げ臭いにおいがあちらこちらから漂ってき、消防車や救急車のサイレンとヘリコプターの爆音とが忌々しく響き渡っていました

    日常と非日常。                          - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/04
    胸を突かれる文章。心がとてもザワザワとします。
  • 山猫@森の奥へ プロフィールにかえて - 森の奥へ

    長男Mは高校3年生。 バレーボール部に所属しています。 インターハイは終わりましたが、まだ部活動を継続しています。 バレーバスケ部は春高県大会出場を目指して最終章に突入しています。 近々詳細を記事にする予定です。www.keystoneforest.net 次男Kは中学3年生。 卓球部を引退しました。 受験勉強にちょっと目覚めました。 夏休みの宿題、まじめに取り組んでいるようです。 今日、山の看板を作ってくれました。 www.keystoneforest.net@森の奥へ。 高度経済成長期に幼少期を過ごしました。 www.keystoneforest.net 阪神淡路大震災で自宅が被災しました。 半壊でした。 www.keystoneforest.net ・好きなこと; 若いころはカラオケとか旅行とか好きでした。 カラオケはスナックで歌いました。 歌いたい曲を有線放送にリクエストし

    山猫@森の奥へ プロフィールにかえて - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/08/02
    山猫さん、改めましてこんにちは。次男さんが作られた看板、素敵です。自分自身の図書館、何度見てもワクワクしますね。
  • ふるさとの夢を見て、笑って目を覚ます。 - 森の奥へ

    下のリンクは前回の記事です。 www.keystoneforest.net アラン・ワッツのメッセージを耳にして、私は夢を追わない生き方を選んだ自分を悔いました。 お金ではなく夢を追うもう一つの別の生き方があったのかもしれない、と思い、どうしようもない後悔の念にかられています。 今からなら間に合うだろうか、と思い直してみても、自分の残り時間の短さを否応なく直視させられてしまいます。 困りました、、、 そして、 私も思い出します。 夢を追いかけることを。 と書きました。 ですが、今更ながらに私は、心の底にもっとずっと引きずっている思いを抱いていたことに思い当たりました。 「森の奥へ」の冒頭に、私はこんなことを書いています。 街の喧騒に惹かれて森を出た山はいつの間にかずいぶんと歳をとった。いつかもう一度故郷の森の奥へ帰りたいと鳴くようになる。でも、街の暮らしはなかなか捨てられるものじゃない。

    ふるさとの夢を見て、笑って目を覚ます。 - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/07/26
    山猫さんの記憶にある風景と日常が、言葉を通して強く伝わります。思いの違いはあれど、懐郷の念が心で息をしています。
  • もしもお金が存在しなかったら やりたいことは何ですか?  ~Alan Wattsの言葉より~ - 森の奥へ

    twitterのリンクをたどっていった先にこんな映像を見つけました。 哲学者アラン・ワッツの言葉をマルチクリエイター山下歩さんがツイートされた映像です。 いま人類が聞くべきスピーチ pic.twitter.com/CvqWotra3E — 山下歩 (@ayumu822) July 17, 2017 t.co 将来「何をしたいのか分からない」という学生に対して、アラン・ワッツは「もしもお金が存在しなかったら君は何がしたい? 何をして君は人生を楽しみたい?」と訊き返します。 どんな職業に就くかではなく、いかに人生を楽しむかを考えるように彼は問いかけるのです。 お金と切り離して考えるように、と。 「何がしたいのかを掘り下げていって、ついにそれがわかったら、それをしなさい。お金のことは忘れるんだ」 そして、「自分がやりたくないことをして人生を過ごすなんて実に馬鹿げたことです」 と強く言います。 長

    もしもお金が存在しなかったら やりたいことは何ですか?  ~Alan Wattsの言葉より~ - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/07/23
    自分自身の図書館。素敵です。
  • 梅雨明け間近の橿原神宮と深田池、箸墓古墳と箸中大池。そして、卑弥呼と「ひめみこ」。 - 森の奥へ

    中国歴史書『魏志倭人伝』に記載されている邪馬台国の場所や卑弥呼という人物についてはいくつも学説があり、日古代史上の大きな謎となっています。 小学生のころ将来は考古学者になりたいと思っていたくらい、私は歴史が大好きでした。 真剣に研究したわけではありませんが、邪馬台国が九州にあったか畿内にあったかの論争について、を読んだり話を聞いたりしている中で私はこんなふうに思っています。 邪馬台国を「やまたい」と読むとして、「やまと」という読み方とあまりに似ています。 偶然というのはかなり無理があると思います。 ですので、邪馬台国畿内説の方が自然だと思っています。 そして、卑弥呼ですが、この文字を「ひみこ」と読むとして、その「ひみこ」が人名とは限らないと考えます。 人ではなく、「姫(ひめ)」「巫女(みこ)」という身分(職業?)を表しているのではないか。 「ひめみこ」という音を『魏志倭人伝』の筆者が

    梅雨明け間近の橿原神宮と深田池、箸墓古墳と箸中大池。そして、卑弥呼と「ひめみこ」。 - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/07/18
    何人も存在した「姫命」。ワクワクする新説と同時に、とても納得できます。
  • 天才マジシャンになりたい (創作短編小説) - 森の奥へ

    【お題】「もしも魔法が使えたら」で書いたエピソードのひとつは、私が高校生だった頃に書いたお話を下敷きにしました。 www.keystoneforest.net 高校生の頃、私は将来小説家になることを夢に見、同じく漫画家になることを夢に見ていた友人Sと一緒に、手書きの小説・雑文集(同人誌)を作っていました。 4号か5号くらいまで、青焼きのコピーで10冊ほどずつ作り、友人たちに配ったと思います。 ところが、同人誌自体は一冊も残っていません。 目の前に迫った大学の受験勉強から逃避するように熱中して作ったはずなのに。 何度か引越しをし、どこかにやってしまったようです。 なので、あれから数十年を経た今となっては、それがどんなものだったのか知るすべはないのです。 ひょっとして、Sならそれを残しているかもしれません。 でも、高校卒業後別々の大学に進学した私たちは、それから数回会っただけで、その後はずっと

    天才マジシャンになりたい (創作短編小説) - 森の奥へ
  • 大根といんげんの観察日誌と自給自足サラダ、大根とベビーリーフを収穫しました。 - 森の奥へ

    梅雨入りした途端の好天続きです。 この暑い日ざしが野菜たちを一気に大きく育ててくれました。 庭の畑にいんげんと大根の種をまいたのは5月7日でした。 www.keystoneforest.net いんげんは50日、大根は60日で収穫できる、と種の袋に書いてありました。 大根といんげんの観察日記です。 5月17日(10日目)、左が大根、右がいんげん。 5月27日(20日目) 、間引きをしました。 6月4日(28日目)の大根の葉っぱ。 シンメトリーに葉っぱが広がって、とってもきれいです。 虫いあとはありますが、、、 その日の夕方、葉っぱが立ちました。 昼間は葉っぱは地面を覆い隠すように外側に向かって広がっていたのに、、、 夕方見ると、ピンと背筋を伸ばすように、立ち上がっていました。 6月24日(48日目)。 大根を今から抜きます。 右はいんげんの花です。いんげんも十分べられるサイズになりまし

    大根といんげんの観察日誌と自給自足サラダ、大根とベビーリーフを収穫しました。 - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/06/25
    立派な大根! 葉っぱのシンメトリーに惹かれます。千切りサラダ、美味しそうです。
  • プロポーズ (創作短編小説) - 森の奥へ

    彼は迷っていた。 困っていた。悩んでいた。 あれこれ思い悩んで眠れない日が続いていた。 ガールフレンドのAikoになんとか自分の想いを伝えたいのだけど、一体どう言えばいいだろう。 彼が伝えたいのは、つまり、彼女と結婚したい、という想いだ。 ここ数日、いや数週間か、彼は、彼女へのプロポーズの言葉をどうしようか、ずっと考えている。 Aikoはあれで、なかなか気の強いところがあるから、押しの一手じゃ、かえってマイナスかもしれない。 まずは、ま正面から。 「結婚しよう」 「僕についてきてくれ」 「君を幸せにできるのは僕しかいない」 「君には僕以外のことを考えてほしくない」 「僕は君と結ばれるために生まれてきたんだ」 「君は僕の太陽だ。きらめく星だ。月だ」 いや、月はダメか。 「嫁さんになってくれ」 あー、ダメダメダメ。 それとも、からめ手から婉曲に伝えた方がいいだろうか。 「君のことを考えると僕は

    プロポーズ (創作短編小説) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/06/22
    素敵な結末。向こう脛を蹴り上げる様も最高です。
  • 次男Kの卓球の試合と、言い間違い・聞き間違いについて。 - 森の奥へ

    先日の土曜日(6月10日)、中学生の次男Kの区総合体育大会(区総体)が行われました。 Kは卓球部所属で、シングルスと団体戦に出場しました。 今回の試合会場は区内にある中学校の体育館でした。 中学校の体育館よりもっと広い○○アリーナにも観戦に行ったことがありますが、卓球ってつくづく応援しづらい種目だと思います。 まず一つ目。 会場が蒸し暑いです。 今回はまだそれほど気温が高くなくて助かりましたが、体育館の扉や窓は、風の影響を避けるためなのか、真夏でも締め切られています。 生徒たちは誰もが、ゲームの合間にラケットを団扇代わりにしてパタパタ扇いでいます。 応援に行くには、団扇か扇子は必携です。 二つ目。 体育館内に何台も何台も卓球台が並んでいて、そこで一斉に試合をするものですから、一体どこで誰が試合をしているのかよく分かりません。 さらに、試合をしている場所が分かったとしても、そばまで行って試合

    次男Kの卓球の試合と、言い間違い・聞き間違いについて。 - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/06/12
    入れ知恵の先にあるものは、散々な結末……と自分は想像してしまいます。
  • シャワーを浴びる方法。 (創作短編小説) - 森の奥へ

    不動産屋の車で案内されたマンションまでは、駅から徒歩15分と聞かされてはいたが、実際に歩けばもう少しあるように思えた。 1階にはコンビニが入っていたらしいが、締め切られたシャッターはどこかで見たスプレー画の落書きで賑やかに彩られ、真ん中に貼り付けられた「閉店のお知らせ」の末尾には1年ほど前の日付が記されていた。 日当たり良好と紹介された南向きのリビングの窓、それは5階建てのマンションの2階部分にあったが、そこからは、幹線道をひっきりなしに行き交う長距離トラックとそれらから排出される騒音や排気ガスがじっくりと眺望できた。 男がそれでもこの部屋を借りることにしたのは、この日、これでもう5軒も回ってきて疲れてきたから、というわけでも、仲介した不動産屋が家賃を少し割り引いてくれたからでもない。 浴室の広さ。多少の手入れは必要と思われたが、男は第一にその広さに納得したのだった。 ここならゆっくりとシ

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    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/05/13
    山猫さん的、摩訶不思議世界。
  • やまさま ~朝靄に沈む村・街~ (創作短編小説) - 森の奥へ

    土曜日の朝、起きると街は朝靄に沈んでいました。 桜がやっと咲きそろい、この週末の花見を楽しみにしていたのに、木曜から続く雨。そして気味が悪いくらいの生暖かさ。条件は十分整っていました。 窓を開けると、景色がモノクロに変わっていました。道をはさんだお向かいの家のシルエットが白くぼやけて見えます。朝靄は世界から色彩を奪っていったようです。 僕の実家はYという山村で、H市からバスで2時間くらい揺られて行った所にありました。昔ながらの山を切り拓いてつくった段々畑や、黒や青色の瓦の合間にはまだちらほらと茅葺き屋根の残るそんな小さな村でした。 僕の家はその村の中心から、まだ少し奥へ入った所にありましたが、その近くの山の中腹に古い神社があり、老人の方はその神社を「やまさま」と呼んでいました。 僕の家の付近の山は、どれも木々が深く、一年中闇に閉ざされていました。奥へ入るほどにさらに山は険しくなり、人の手が

    やまさま ~朝靄に沈む村・街~ (創作短編小説) - 森の奥へ
    yoshitakaoka
    yoshitakaoka 2017/05/13
    やまさま。音の缶詰。引き込まれる世界観。すごいです。
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