レオナルド・ディカプリオ、渡辺謙が主演の映画『インセプション』は、他人にアイデアを植え付ける(inception:動機付け)話だ。誰かに強制されるのではなく、自分から進んで実行する。その動機を夢の中で植え付ける、という設定の作品で、単なるSF映画としても見られるし、WebデザインやWebマーケティングで駆使される手法のように、北風を吹かすのではなく、太陽で照らすことで消費者の行動を制御するような表現であふれかえる現代社会の、ある種の風刺とも理解できる。 出版社のWeb部門に籍があると、同業他社の人との情報交換の場でも、どうしても話題は電子書籍になる。「A社がB社に作家の○○さんの作品を提供するように持ちかけたらしい」とか、「部長が妙にやる気なんだけど、とても儲かるとは思えない」とか、困惑する業界、混乱する現場の風景は、かつてのレコード業界もそうだったのかな、といった想像にもつながり、複雑な
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