大阪書籍が出版した小、中学校の教科書 教科書出版大手の大阪書籍(大阪市)は10日、大阪地裁に民事再生法の適用を申請した。少子化の影響などで主力の小中学生向け教科書の売り上げが伸び悩み、他社との競合や紙代など原材料費の高騰が収益を圧迫していた。帝国データバンク大阪支社によると、負債総額は66億2700万円。教科書の発行は続けるとしている。 大阪書籍は1909(明治42)年に教科書出版会社として創業。印刷業も手がけていた。96年9月期に約64億円あった売上高は、07年9月期は約34億円にまで落ち込んでいた。同年6月に新社長が就任し不動産事業に進出したが失敗、行き詰まった。教科書会社の倒産は珍しい。 文部科学省によると、同社の小中学生向け教科書シェアは約4%で10位前後。08年時点での中学の歴史や公民の教科書では、全国2位の規模だった。