※先々週の記事で書きたかったものの、論旨がずれるので別記事にしました。 「いただく」に関して混乱があるようです。 1.「いただく」を尊敬語として用いる 2.「ご利用いただけます」などは誤用であるとする まずは1.について。 「いただく」は「もらう」の「謙譲」語です。 謙譲語とは、自分を低めて相手への敬意を示すことばで、自分の動作について用います。相手の動作を謙譲語にすると、相手を低めてしまいます。 申込書を提出してほしい、を尊敬語にする場合、「申込書をご提出ください」がすっきりとわかりやすく敬語としても問題のない形です(依頼文の尊敬語について詳しくは過去の記事をご覧ください)。 ところが近年、「申込書をご提出いただきますようお願いします」といった表現が増えました。「申込書をご提出ください」よりも好まれるように感じます。 ただし、あくまでも、「『いただく』は『もらう』の『謙譲』語」なのです。