日本のIT業界のトップが交代した。NTTデータグループが2023年8月に発表した2023年4~6月期の連結決算(国際会計基準)は売上高が前年同期比50%増の1兆149億円と1兆円の大台を突破した。一方、長らく国内トップを維持してきた富士通の売上収益(売上高に相当)は同2%減の7996億円だった。 2024年3月期通期の見通しでもNTTデータGは富士通を上回る計画だ。NTTデータGは4兆1000億円、富士通は3兆8600億円を見込んでいる。 NEC、NTTデータG、日立製作所、富士通のIT大手4社のうち、2023年3月期の売上高でNTTデータGは既にNECを抜き2位だった。日立は売上収益で10兆円を超えるが、IT関連事業だけで見ると、もともと他の3社より規模が小さい。 NTTデータGが急拡大している理由は、NTTグループの海外事業を統括するNTT Limited(NTTリミテッド)を2022