「何かもう疲れてしまいました」 母親は遺書にそう書き残し、重い知的障害のある17歳の長男を殺害して無理心中を図りました。 うつ病を患いながらひとりで育児を続け、高齢の親の介護もしていたという母親。 裁判を傍聴すると誰にも頼れずに、絶望感を深めていった状況が浮かび上がってきました。 そして精神的にも肉体的にも疲弊していく中で、事件の引き金になったのは、将来の進路の問題でした。 (京都放送局 中村りお記者) ■進路見通せず 絶望深める (現場の自宅マンション) 事件が起きたのは2020年7月16日の夜。 京都市の自宅マンションで、母親(当時52)が重い知的障害のある17歳の長男に睡眠薬を飲ませ、ベルトのようなもので首を絞めて殺害したとして逮捕されました。 新型コロナの影響でおよそ2か月間休校していた総合支援学校高等部の授業が6月に再開。 それから1か月余りがたち、まもなく夏休みに入ろうとする時
![ちゃんと育ててあげられずごめんなさい~知的障害の長男殺害事件](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/7e081906dcb9951e20de018cd918e5bd522acc5d/height=288;version=1;width=512/http%3A%2F%2Fwww.nhk.or.jp%2Fosaka-blog%2Fimage%2Fsaved%2F2022%2F02%2Ffukabori220202_1-thumb-1400x788-1258749.jpg)