Innovative Tech: このコーナーでは、テクノロジーの最新研究を紹介するWebメディア「Seamless」を主宰する山下裕毅氏が執筆。新規性の高い科学論文を山下氏がピックアップし、解説する。 大阪大学、米マサチューセッツ工科大学(MIT)、英サセックス大学による研究チームが開発した「FoodFab」は、食品を印刷できる3Dプリンタを用いて、カロリーと満腹感のバランスを制御する研究だ。食品の形状を変化させることで、低カロリーでありながら高い満腹感を与え、過度なカロリー摂取を抑制する。 実験では、内部形状を変更した同じカロリーの食品(実験ではクッキー)を複数作成し、これらを食べ比べて満腹感の変化を調べた。具体的には、食品のインフィル(内部をどれだけ充填するか)のデザインパターンと密度を変更し、形状の異なる食品を印刷する。