【上士幌】北海道遺産に指定されている「旧国鉄士幌線アーチ橋梁(きょうりょう)群」の一つで、「めがね橋」の愛称で親しまれている糠平湖の「タウシュベツ橋梁」(全長130メートル)の老朽化が進み、関係者から崩落の恐れが指摘されている。しかし、修復は難しく、「完全な姿が見られるのは今年が最後かもしれない」との声も出ている。 1955年の路線変更に伴って放置されていた同橋梁は、97年に設立された地元のNPO法人「ひがし大雪アーチ橋友の会」(那須襄太郎会長)によって、同橋梁を含めた旧国鉄士幌線のアーチ橋梁群の保全活動が進められ、観光資源として注目を集めるようになった。 湖の水位が増す6〜10月ごろは湖底に沈み、翌年1月ごろに再び姿を現す“幻の橋”を見ようと、全国から多くの観光客らが訪れている。竹中貢町長は「町の観光資源として大きな役割を果たしてくれている」と話す。 建設から76年が経過した橋は、夏