●かんべえの不規則発言 2024年8月 <8月10日>(土) 〇軽部謙介『人事と権力~日銀総裁ポストと中央銀行の独立』(岩波書店)を読了。いや~、知らなかったことがいっぱい書いてありました。 〇1998年の新日銀法ができたときに、大蔵官僚はこんな風に言っていたそうです(P26)。 「日銀の独立という意味は、よき理解者である我々の庇護を去り、直接政治の下に入るということ。・・・・(中略)・・・総裁人事が政治に振り回されることはありうるかもしれないと、個人的には想定していた」 「あの時、日銀は政治の危険性を認識していなかった。マイナス面を考えていなかった。日銀は世の中が自分たちを応援して切ると思っていたようだが、政治も世論も敵に回ったら、これほど怖いものはないことの理解が足りなかった」 〇まさにその通りの結果となった。2012年の総選挙で、「日銀に金融緩和させること」を公約した安倍晋三さんが勝
出張続きで失礼しました。マーケットが落ち着いているすきに・・・という訳でいろいろ用事を片付けて参りました。 マーケットは落ち着きましたね、というメールを頂きますが、そりゃそうですって。藤川が投げているんですから。これで落ち着かなかったらもう切り札はない。今のうちに打線を組み替えておいて一気に逆転してしまわないと、頼みの藤川もそうそう長くはもちません・・・・ 今回の無制限一本勝負の資金供給、及び緊急利下げは過去の轍を踏まぬよう、とにかく資金繰りがつまらないようにという処置をとった訳です。ブラックマンデー、LTCMクラッシュの教訓は資金が取れなくなった金融機関が仕方なく、お金になるものを投げる(国債、MBSなど)ので余計な所まで大混乱になるということで、今回はこれは回避されている。 いざとなれば金はすぐ取れるぞ、ということで余計なものを投げずに済んでいる訳ですね。しかし本質的な信用収縮問題、ク
コメント欄でご質問のありました、「レバレッジ1倍のFX、通常の外貨MMF、外貨預金との違い」について、述べようと思います。 関連した過去の記事もご覧ください。 「外貨預金、外貨MMF、為替保証金取引」 「FXで金利10%はどう実現するか?」 「購買力平価と為替レートの関係~キャリートレードのブームとバースト」 ①レバレッジ1倍のFX (メリット) ・基本的に、金融業者間の取引に準じた有利なレート・スワップが適用される ・24時間、取引が可能 ・指値、逆指値、OCO、IFOなどの自動取引が可能 ・売りと買いのスプレッドが小さい、5~10銭程度のところが多い ・名目手数料がゼロ~小額 ・「スプレッド」と「名目手数料」をあわせた「実質手数料」が、②③に比べてはるかに有利 ・金利(スワップ)が、MMFなどと比べて有利、外貨預金に比べてはるかに有利 ・外貨買いだけではなく、円買い外貨売り、外貨買い外
このページでは、外貨建てMMFと外国為替証拠金取引(FX)の比較をしています。 外貨建てMMFの概要 現在(2006年)の日本の低金利と比べて高金利である海外の通過を狙って、金利を得る方法として、外貨預金のほかに、 外貨建てMMF というものがあります。 まず、MMFとは、Money Management Fundの略で、国債、地方債、格付けの高い会社の社債、 コマーシャルペーパーなどの格付けの高い債券などを用いて、証券会社が運用している投資信託の一種です。安全性が高く、 ほぼ確実に元本は帰ってきて、預金よりは高い金利(2006年4月現在で0.037%程度)がもらえます。いつでも、購入・ 換金ができますが、30日未満で解約するときは、1万口あたり10円程度の手数料が引かれます。 外貨建てMMFというのは、このMMFの外貨版で、運用先が、外貨の国債や地方債などの高格付けの商品となっています。
現在、すさまじい勢いで円高が進行しています。下のチャートをご覧ください。上からいずれも対円で、USD(ドル)、EUR(ユーロ)、AUD(豪ドル)、GBP(ポンド)、CHF(スイスフラン)となっています。このような急激な円高は、実需によるものではなく、仮需に起因することは明らかです。 この一因は、円で資金調達をしていた機関投資家が、世界同時株安を目にして、あわててポジションをクローズしてきている、という、アンワインド(巻き戻し、仮需の決済)でしょう。為替のみの純粋な円キャリートレードだけではないと考えています。キャリートレードやアンワインドについては、過去の記事を引用しますので参照ください。 (開始) 「円キャリーとは? キャリートレードの本質 反対売買によるアンワインド 一般投資家は結局損をさせられる」 さて、キャリートレードは仮需ですので、必ず「反対売買・決済」を迎えます。これを、巻き戻
うまくいかない日に仕込むラペ 「あぁ、今日のわたしダメダメだ…」 そういう日は何かで取り返したくなる。長々と夜更かしして本を読んだり、刺繍をしたり…日中の自分のミスを取り戻すが如く、意味のあることをしたくなるのです。 うまくいかなかった日のわたしの最近のリベンジ方法。美味しいラペを…
騰落レシオと日経平均と新安値と新高値の関係について書きたいと思います。 このページの事柄は、はっぴいえんどさんとぽじずれさんのご協力により、製作することができました。(はっぴいえんどさんと、ぽじずれさんに感謝) ↓のチャートは、騰落レシオと日経平均と新安値のチャートです。 この3つのチャートを重ね合わせたとき、おおよその底値が見えてくるかと思います。 以下の文章は、掲示板に書いていただいた、はっぴいえんどさんの文章です。 騰落レシオは上昇時には先行指標、下降時には一致指標とみるのが一般的です。 ※ ↓上昇時に先行指標になる理由 株式相場の性格上、相場の始まりは全面高になることがよくあります。次に、25日で上げ相場が終わることもないですし、騰落レシオが上げ始めで強ければ強いほど上げ幅は大きいと判断します。 騰落レシオは天井に一致しませんので売り指標には使えないと考えます。 ※ ↓下降時に一致
SBI証券(旧イートレード証券)でも、アメリカに上場の海外ETFの取扱いが2007年6月19日スタートしました。 これまでETFで世界の主要どころを網羅したポートフォリオを作ろうとした場合、EFA+アメリカ株型(IVV・VTI等)+新興諸国型(EEM等) もしくは、TOK+日本のETF(1306等)+新興諸国型(EEM等) といったように3つ以上のETFを組み合わせる必要がありました。 6月11日より、1本で先進国も新興諸国にも投資できるETF、VTが登場しました。 投資割合など詳しくは、ついに世界が投資対象の海外ETF VTの取扱いが開始! を。 5月中旬には、AIU・SLVの2本が追加になっています。 SLVは、今まで日本で扱いの無かった銀が投資対象の海外ETFです。詳しくは、銀投資と銀ETF を。 AIUは、金を投資対象とした海外ETFです。既に楽天証券で取扱いがあったGLDとの違い
今回は、楽天証券の海外ETF取扱開始によって、国際株式型の様相も変化がみられました。 これを受けて、現時点での国際株式型のオススメについて再度触れてみたいと思います。 まず、現時点でインターネット取引が可能で運用コスト(信託報酬)が安い投資信託を 考えてみると、基本的に2つの選択肢があると思います。 一つは、過去の記事「国際株式型のオススメファンド」で紹介した日本を除く 世界主要先進国の株式指数を、各国の時価総額をベースに算出した指数、 「MSCIコクサイ指数」に連動した「インデックスファンド」です。 もう一つの選択肢としては近日、取扱が開始された楽天証券の海外ETFでしょう。 ※2007/08/10追記: 現在、イー・トレード証券でも海外ETFが取扱われています。 取扱いラインナップについてはこちらをご覧下さい。 ※2007/12/02追記: イー・トレード証券での住信-STAM グロー
くどくどと書いてきたので今更・・・ではありますが、整理すると サブプライム、それから派生したHFの利回りを上げるために大量発行されたCDOエクイティーの無価値化→そこからくる投資適格債券のジャンク化→それらを複合した、特にMBS,USTがレポに出ていることからくる信用収縮→クレジットマーケットの崩壊・・・・ というのが一連の流れです。クレジットがキー、といい続けてきたのはこういうことです。 株価が下がることはミクロの現象面に過ぎず、事の本質は他にある。つまりアメリカ金融の信用補完システム(ひいては世界のシステムでもある)が本当に持つのか、というまさに昨年から書き続けてきたことがいま、ここにおきました、ということで答案としては満点でしょう。 従ってくどいようですが、ここから先の問題の本質は信用問題であり、もはやサブプライム、であるとかモーゲージマーケットとかいう一部の市場機能を分析しても仕方
さて、投資信託に関する私見をいろいろと述べさせて頂きましたが、今回はそれを総括し、現在私がメインに使っているものを含め、各部門ごとに私が「ベター」だと思う少額からの投資が可能なファンドについて、記してみたいと思います。 日本株ファンド インデックスファンドTSP - マネックス証券で積立可能 ニッセイTOPIXオープン - 三菱UFJ証券、投信スーパーセンターで積立可能 トピックスオープン - カブドットコム証券で積立可能 東京海上日本株TOPIXファンド - 投信スーパーセンターで積立可能 日本株へ投資するファンドでは、コスト面と指数の性格を考慮した結果、東証株価指数(TOPIX)に投資するファンドが今のところベターだと思います(こちらの記事で詳述)。 日本株ファンドの検討 2でも述べたように、信託報酬や過去の実績面を考慮すると2番目のニッセイが最有力なんですが、これには信託財産留保額が
いよいよ核心部分に入ります。はじめに述べた3つの条件を満たすノーロード型ファンドで、円単位の購入が可能なものをあげると、投信SCで3本が扱われていることがわかります。 ステートストリート海外株式インデックスファンド 信託報酬:0.9975% 年金積立インデックスファンド海外株式 信託報酬:年0.882% PRU海外株式マーケット・パフォーマー 信託報酬:年0.84% こうして信託報酬だけを上げると、PRU海外株式マーケットパフォーマーが最適ということになります。これを選べばいいのでしょうか?私も以前は、そう考えていました。 しかし、投資信託には信託報酬以外にも保有時にかかるコストがあります。それを教えていただいたのは、ここからもリンクさせていただいている、assetsさんの投信SCに関するブログ記事(http://assets.blog54.fc2.com/blog-entry-90.ht
※本ブログでは記事中にPRを含む場合があります 楽天証券が待望の海外ETF、「iShares MSCI EAFE Index Fund」と「iShares MSCI Emerging Markets Index Fund」の取り扱いを開始するようです。(3月20日より) かねてより、ネット証券でぜひ取り扱ってほしいと熱望していた銘柄だけに、小躍りするほどうれしいです!! (参考記事)2006/06/18 海外ETFの希望銘柄 それぞれの海外ETFの概要は以下のとおりです。 iShares MSCI EAFE Index Fund (MSCI EAFE指数連動(米国以外の先進国)・信託報酬 0.35%) iShares MSCI Emerging Markets Index Fund (MSCI Emerging Markets指数連動(新興諸国)・信託報酬 0.75%) ※データは楽天証券
※本ブログでは記事中にPRを含む場合があります 読者のかたから、「海外の証券会社でETFあるいはファンドを購入するという選択肢をカットされたのは何故でしょうか?」というご質問をお受けしました。 以前にも、別のかたから同様のご質問をいただいたことがありますので、僕が海外証券口座を使わない理由について、書いてみようと思います。 米国の豊富で低コストなMutual Fund(特にVanguardのIndex Fund)に投資するため、僕も以前、海外証券口座(AmeritradeとFirstrade)の開設を真剣に検討しました。その結果、見送ることにしました。 理由はいろいろあるのですが、相互リンク先のPALCOMさんから以前いただいたコメントが、とてもよくまとまっているので、まずは引用させていただきます。 【2006/06/05にいただいたコメントより引用開始】 ■外国の証券会社のメリット ・E
※本ブログでは記事中にPRを含む場合があります 前回の記事、 「マイアセットアロケーション」 「マイアセットアロケーションを肴に語る(その1) ポートフォリオが非常識な理由」 「マイアセットアロケーションを肴に語る(その2) 高い株式比率について 」 「マイアセットアロケーションを肴に語る(その3) ああ、悩ましい外貨比率」 「マイアセットアロケーションを肴に語る(その4) 高い外貨比率の理由」 の続きです。今回でこのシリーズは最後になると思います。 僕の資産運用には、高い外貨比率の悩みが常について回ります。 為替が円安になったら儲かりますが、円高になったら損します。そして為替の動きは、株式のように長期で上昇していく方向性を持ちません。つまり今後の為替動向は読めないと考えています。 そこで、高い外貨比率について、僕がどう自分を納得させているかについて書きたいと思います。 ○ 自分への言い訳
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