奈良県は31日、昨年の平城遷都1300年祭の内容をまとめた冊子「平城京レポート」に誤記や再確認が必要な記述が計170か所あったと発表した。 県は配布予定だった800部を、編集を委託した業者(東京)に返品し、刷り直すよう求めている。昨年末に約1000部を発行した後、20か所以上のミスが判明、対応を検討していた。 発表では、誤記は1567年に焼失した東大寺大仏殿を「1000年以上も保存されている」とするなど47か所。誤植は法華寺(奈良市)を「法華時」とするなど37か所。確認が必要な表現も86か所あった。同レポートはA4判、284ページで、編集費約400万円。昨年9月から3か月間で外部のライターら約30人が執筆した。県は「執筆期間が短く、確認も不十分だった」としている。
平城遷都1300年祭の記念事業として、県などがまとめ、昨年政府に提出した「平城京レポート」について、県は31日、約170カ所の誤りや再確認が必要な記載が見つかったと発表した。平城京レポートをめぐっては、法相(ほっそう)宗大本山に興福寺(奈良市)を紹介しながら、ともに大本山の薬師寺(同)の記載がなかったとして薬師寺側が県に抗議するなど、記載に不備や不正確な表現が目立っていた。県は「正誤表や再発行などで対応したい」としているが、1300年祭の集大成としてはお粗末な結果になった。 ◇ 平城京レポートは県の委託を受け、編集工学研究所長の松岡正剛さんら有識者でつくる「日本と東アジアの未来を考える委員会」が2年がかりでまとめた。これまでに1千部を発行し、200部がすでに政府代表の鳩山由紀夫前首相などに寄贈されている。 しかし、その後、南都六宗を紹介する欄で、法相宗の
平城遷都1300年を記念して東アジアの未来についての提言をまとめた「平城京レポート」(A4判、約300ページ)で、間違いや誤植などが少なくとも84カ所見つかったと、県が31日発表した。担当課は「細部まで確認する時間が足りなかった」とし、発行済みの800部は編集した業者に回収させるという。 有識者らでつくる「日本と東アジアの未来を考える委員会」が2008年度から検討を重ね、昨年12月の「平城遷都1300年記念グランドフォーラム」で発表された。鳩山由紀夫前首相ら関係者に200部が配布された。 1300年記念事業推進局によると、法相宗(ほっそうしゅう)の大本山は興福寺と薬師寺であるにもかかわらず、「興福寺が伝える法相宗は……」との記述があることが同月、判明。県が確認したところ、「法華寺」を「法華時」とするなど固有名詞の誤記載や助詞の欠落などが37カ所、江戸時代に再建された東大寺大仏殿を「千年以上
奈良県は1月31日、平城遷都1300年を記念して制作した「平城京レポート」で、誤植や事実関係の誤りが84カ所あったと発表した。さらに86カ所についても事実関係を確認中としている。県は修正版を作成し、配布済みの200部は正誤表で対応する。プロジェクト全体予算が約7098万円に上るにもかかわらず、編集のずさんさが浮き彫りになり、論議を呼びそうだ。【阿部亮介】 レポートは、有識者らでつくる「日本と東アジアの未来を考える委員会」が、日本と東アジアが共有する価値などを議論した内容をまとめたもの。県と随意契約した松岡正剛事務所(東京都)▽編集工学研究所(同)▽財団法人日本総合研究所(同)が編集を担当した。 84カ所の内訳は、助詞が抜けるなど誤植・誤字が37カ所▽年号を間違うなど事実誤認が47カ所。例えば、東大寺大仏殿は戦国時代に焼失したにもかかわらず、「法隆寺の五重塔や東大寺大仏殿など、千年以上も保存
平城遷都1300年祭の締めくくりとして、奈良県などがまとめた冊子「平城京レポート」に、政治の出来事などの記述で20か所以上の誤記があることが、わかった。 昨年始まった事業仕分けを「2010年に開始した」とするなどのミスで、県は「チェックが甘かった」と釈明。関係先への送付を中断し、対応を検討している。 冊子はA4判、284ページ。1300年祭のテーマ「東アジアとの交流」を、11章で解説し、19日付で約1000部を発行した。同日のフォーラムで、200部を配布し、参加した鳩山由紀夫・前首相にも手渡した。 誤りは、単純な誤記を含めて少なくとも21か所。「1955年以降、細川内閣を除き2009年まで自民党支配の体制が続いた」(非自民政権だった羽田内閣の記述が欠落)とし、「カンボジアは1984年に国際監視団のもとで行われた選挙」(正しくは1993年)としていた。県などによると、多数の外部ライターが短期
奈良県などがまとめた「平城京レポート」の中で、法相宗大本山として興福寺(奈良市)を紹介しながら、ともに大本山の薬師寺(同)を記載せず、同寺が県に抗議したのに対し、荒井正吾知事は22日の記者会見で「些末なことだ」と発言した。知事の発言は、薬師寺側の批判をさらに招きそうだ。 「平城京レポート」は日本と東アジアの今後などについてまとめ、平城遷都1300年を記念して発刊。奈良時代に栄えた南都六宗を紹介する欄で「興福寺が伝える法相宗は、『成唯識論』を経典とする難解な教義で知られ」と記述したが、薬師寺の記載はなかった。会見で荒井知事は「小さなことで気が付かれるんだと思った」と語気を強め、「正誤表を出せばいいだけの話」と居直った。
平城遷都1300年を記念して奈良県などが制作した「平城京レポート」の記述に不備があるとして、薬師寺(奈良市)が抗議した問題で、荒井正吾知事は22日の定例会見で、「えらい小さなことに気が付かれるんだなという印象。さまつ(な問題)だと思う」と述べた。不備は基本的なところだけに波紋を呼ぶ可能性もありそうだ。 法相宗の大本山は薬師寺と興福寺(同市)だが、レポートには「興福寺が伝える法相宗は、『成唯識論』を経典とする難解な教義で知られ…」と記されていた。薬師寺は21日、県に「基礎的なことが不十分で残念」と抗議した。 荒井知事は「(興福寺の後に)『など』と入れればよかった。(対応は)正誤表で十分。薬師寺の名前が入っていないという怒り方はさまつだ」などと述べ、「さまつ」という言葉を5回以上使って批判を繰り返した。【阿部亮介】
奈良市八条地区に京奈和自動車道大和北道路の奈良インターチェンジ(IC)が建設されるのに合わせ、県が周辺整備を計画している。JR関西線の新駅設置や南北につながる西九条佐保線の整備を進める一方、奈良IC以北は事業化のめどが立っておらず、利用の少ないICのすぐ北を東西に走る大和田紀寺線の整備計画は廃止する方針だ。南北の道路整備に重点化し、国道24号の渋滞解消などを図る。【阿部亮介】 大和北道路は、大和郡山ジャンクション(JCT)~奈良北ICを結ぶ12・4キロ。このうち南半分の郡山JCT~奈良IC(6・3キロ)は事業化が決定している。地下化する北半分、奈良IC~奈良北ICは、現在のところ事業化の見通しはない。 奈良ICの開業時期は未定だが、県は市内中心部へのアクセス道路として、南北を走る都市計画道路・西九条佐保線(約2キロ)を整備する。近鉄新大宮駅南側の新大宮交差点と奈良ICを結ぶ片側2車線で、南
中金堂の立柱式が行われ、浅見真州さんによる「春日龍神」が披露された=16日午後、奈良市の興福寺、森井英二郎撮影 再建工事が進む奈良・興福寺の中枢・中金堂(ちゅうこんどう)の36本の柱が無事に立ったことを祝う立柱(りっちゅう)式が16日、奈良市登大路町の同寺境内であった。700人が出席、江戸時代の1717(享保2)年に焼失した仏堂の再興を願った。2018年の落慶を目指している。 1300年前の平城遷都とともに藤原不比等(ふひと)によって創建された中金堂は、戦災や火災で何度も焼失。その度、天平時代の規模と形を踏襲して再建されたが、江戸の焼失後は仮のお堂でしのいできた。 立柱式は、藤原氏の氏社である春日大社に伝わる作法にのっとって行われた。宮大工らが柱のそばで木づちを厚板に打ち付ける槌打(つちうち)の儀などがあった。カメルーン産のアパ(アフリカケヤキ)が柱材に用いられたことから、奈良工業高
奈良県で繰り広げられている平城遷都1300年祭を盛り上げてきた「せんとくん」と「まんとくん」、そして「なーむくん」の3キャラクター。 祭終了後の来年以降の活動について、明暗が分かれている。せんとくんは実績を買われて県の観光キャラとして続投が決まり、なーむくんも出身母体の寺院団体のイメージアップ役に内定。しかし、市民団体公募のまんとくんは現在〈就活中〉で、新たなスポンサー探しに躍起だ。 2008年2月に公式マスコットとして発表されたのが、せんとくん。当初は「かわいくない」などと批判され、なーむくんや、まんとくんが生まれるきっかけとなった。しかしその後、人気を盛り返し、今ではぬいぐるみや菓子などのライセンス契約が約40億円。県は来年以降も観光キャラに継続起用する方針で、作者の籔内佐斗司さんの内諾も得ているという。
さいたま市のホームページに先月、「昼食に使う『割りばし』を一掃する」として市職員に「マイはし」運動参加を呼びかける内容が掲載され、これに気づいた吉野の割りばし製造者でつくる二つの組合が「木材資源の活用に対する理解が足りない」として、経緯の説明を求める質問書を7日、同市長あてに郵送した。同市は「配慮が欠けていた」とし、近くホームページを修正する方針だ。 質問書を郵送したのは、吉野町の吉野製箸工業協同組合と東吉野村製箸組合。「吉野割箸の伝統的製造方法への認識」「今後の取り組み」など5項目を問い、回答を求めている。 問題のホームページは「『さいたま市職員 みんなでマイはし』実施中!!」という文面で、6月1日から職員がマイはしを用意して昼食で割りばしを使わないようにする▽市職員9600人が1年間で割りばし188万膳(ぜん)を節約すると、ごみが7.5トン削減できる――といった内容だった。 7月初めに
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