日本において、ラップ・ミュージックはいささか奇妙なジャンルとして成立している。アメリカのように、巨大な市場があるわけではない。では、アンダーグラウンドな思想を貫いているのかというと、必ずしもそうではない。それでも、既に30年近い歴史を持ち、途切れる事なく、芸術的創造と商業的成功に対する野心を抱えた若者が参入し、新陳代謝を促してきた。確かに、端からすれば、閉塞的に、もしくは、空回りしているように思えるかもしれない。いまだ、「日本人がラップってwwwww」と嘲笑されることもしばしばだ。しかし、1歩踏み出して、中を覗き込んでみれば、あなたは意外にも多様で豊潤な表現と出会うことになるだろう。また、その場所は、多くの人が見て見ぬ振りをする社会のダーク・サイドの縮図でもある。2013年1月に、都築響一が上梓した単行本『ヒップホップの詩人たち~ROADSIDE POETS』は、15人の日本人ラッパーのイ
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く