異なる価値観、宗教に「寛容」とされるオランダで、反移民、反イスラム教の政党が支持を広げている。オランダ社会は変わってしまったのだろうか? 移民について批判的な言論がタブーだった2000年、大きな反響を呼んだ新聞記事「多文化のドラマ」を書いたのが、アムテルダム大学教授のポール・シェファー氏だ。 シェファー氏は、移民政策の失敗が社会不穏を引き起こす最大の脅威となっていると指摘し、「多文化主義は完敗した」と結論づけた。オランダの政治状況と欧州の未来について、アムステルダムで話を聞いてみた。 「保護してほしい」というニーズにポピュリスト政党が応える ――反移民、反イスラム教を掲げる政治家ヘールト・ウィルダース氏の自由党(PVV)が支持を広げています。第1党になるのではという予想が出た3月15日の下院選(定数150)では第2党にとどまりましたが、以前よりも5議席多い20議席を獲得しました。なぜ彼のよ
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