オバマ政権も国際通貨基金(IMF)――米国の世界的な財力の手段――も、欧州の債権者を相手にギリシャを擁護する用意があった。 だが、SYRIZA政権のふざけた態度は、ギリシャの友人をにっちもさっちもいかない立場に立たせた。 米国は長らく欧州に対し、構造改革と引き換えにギリシャの債務の一部を減免するよう要請してきた。だが、努力は無駄だった。欧州については、米国は強くもなければ間違ってもおらず、弱くて正しかったのだ。 ギリシャの運命に対して米国が持つ利害 米国はもっと大きな影響力を駆使することができるだろうか。その答えはイエスであるべきだ。米国はグレグジット(ギリシャのユーロ圏離脱)を阻止することに2つの重大な利害を持つ。 1つ目は経済的な利害だ。ギリシャ経済の規模はオレゴン州程度しかなく、人口はオハイオ州と同じだが、全面的なデフォルト(債務不履行)は米国の主要貿易相手国の成長を弱める。グレグジ