常に終焉説が囁かれる「ムーアの法則」 ムーアの法則とは、1965年に米インテルの創業者の一人、ゴードン・ムーア氏が提唱した「半導体のトランジスタの集積度は2年で2倍になる」という法則である。集積度を2倍にする際、トランジスタの寸法が変わらなければ半導体チップが巨大化していく。そうならないように、集積度の向上とともにトランジスタの寸法を微細化する。したがって、ムーアの法則と微細化は表裏一体の関係にある。 ムーアの法則が提唱されてから50年が経過したが、その間に何度もその終焉説が囁かれた。なぜなら、半導体の微細加工技術が幾度となく困難に直面したからだが、半導体業界はその都度、壁をブレークスルーしてきた。 その具体的な一例を示そう。筆者は2007年、リソグラフィ技術に関わっている世界のキーパーソンたちに、「半導体微細化の限界は何nm(ナノメートル)か?」というインタビューを行った。リソグラフィ技
プロセスロードマップの最後は、インテル以外のファウンダリーの、主にロジックプロセスに関する近未来展望を紹介したい。ファウンダリー別に紹介するより、プロセスノード別の方がわかりやすいので、これにそって説明していきたい。 各社の主力となった 28nmプロセスノード 当初の予定を超えて、長く使われることになりそうなのが28nmプロセスノードである。元々業界では32nmノードの開発を予定していたが、インテルとサムスン、それとIBM/GLOBALFOUNDRIESのPD-SOIのみが無事に立ち上がっただけで、業界全体としてはこれを飛ばして28nmに移行してしまった。 もうすこし正確に書けばTSMCは32nmプロセスを当初開発していたものの状況は芳しくなく、大分当初の予定から遅れることになってしまった。これもあってTSMCは32nmをスキップし、32nmのハーフノードである28nmに注力した。 その2
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