ピックアッププレイヤー:GK21/西部洋平選手 スポーツは何をやらせても万能。しかし、これといった競技に出会えなかった少年が、 高校進学とともに選んだのは、未経験の「サッカー」だった。 すぐに頭角を表わし、とんとん拍子にプロ入りが決まってデビューも飾ったが、順風満帆な日々は、 そう長くは続かなかった。サブ降格、移籍、構想外通告、J2でのプレー......。 人との出会いに恵まれて、挫折を乗り越えてきたGKは今、落ち着いた雰囲気を漂わせ、 川崎フロンターレのゴールマウスを預かっている。 プロ2年目の秋。西部洋平は総監督に就任したばかりの横山謙三に呼び出された日のことを今でもはっきりと覚えている。 「明日、練習に来るときは髭を剃ってきちんとしてから来い。もうサッカーできなくなるかもしれないから」 川崎フロンターレが初のJ1で苦戦を強いられていた2000年、西部が所属していた浦和レッズもまた、初
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