デロング=サマーズ論文についてThe Irish Economyブログでエントリが立ったが、そのコメント欄で、エントリを書いたJohn McHaleとデロングのやり取りがあった(Economist's View経由)。 このデロング=サマーズ論文は、1年ほど前にここで紹介したデロングの発想を発展させたものだが、そのエントリの注釈で小生は、債務GDP比率が本来は式に入るべきではないか、と書いた。しかし、今回のデロングのコメントを読んで、その必要はやはり無いことを漸く理解したので、改めて以下にデロングの考えを整理してみる。 なお、以下で使用する記号は、デロング=サマーズ論文のものではなく、前回のエントリのもの(=その元となったデロングのエントリの記号)を踏襲する。ただ、前回エントリでは緊縮財政の悪影響について定式化したが、今回は論文に倣って財政支出の影響を定式化するものとする(解釈が異なるだけ