何回かに分けて、これまで慣れ親しんできた数学で使用されている記号の由来について、報告している1。 第1回目は、四則演算の記号(+、-、×、÷)の由来について、第2回目は、数字の関係を表す記号(=、≒、<、>等)について、第3回目は、集合論で使用される記号(∩、∪、⊂、⊃等)について、第4回目は、論理記号(∀、∃、∴、∵等)、第5回は、べき乗(an)、平行根(√) 等、第6回は、無限大(∞)、比例(∝)、相似(∽)等、第7回は、三角関数(sin、cos、tan等)について報告した。 今回は、「数」を表す記号の使用及び由来について報告する。 1 主として、以下の文献を参考にしてきている。 Florian Cajori「A History of Mathematical Notations」(1928、1929)の冊子の再発行版(2012)(Dover Publications,Inc) 「N」