先日、文筆家の平川克美さんと対談する機会がありました。 対談のテーマは「面白会社学入門」。予定では、平川さんがインタビューアになって僕に聞くという趣旨でした。ところが、実際には僕が平川さんに質問してばかりの対談となりました。というのも、平川さんの著書を以前から読んでおり、そこには会社というシステムそのものに対する深い洞察があり、僕も気いた点がいくつもありました。そんなこともあり、平川さん自身にぶつけてみたい質問があったからです。 そこで今回の記事では、その対談の時に出た話題の1つを取りあげて書いてみたいと思います。 それは、ビジネスにおける「謎」についての話です。 以下、平川さんの著書「反戦略的ビジネスのすすめ」から引用をします。 変な話ですけれど、その価値がたいへんよく理解でき、その性能がスペックにみごとに表示されており、価格設定もまことに合理的……というような商品はむしろ売れないんじゃ