――魚の切り身か、豚肉だと思った。 丁寧に梱包されたビニール袋を清掃員が開けてみると、中身は人の足だった。 駆けつけた警察による捜索でブロック状に切り分けられた遺体が次々見つかる。 その数27パーツ、その寸法22㎝。その動機、その理由、不明。 多くの謎を残したまま迷宮入りした平成の怪事件。 都会の森の片隅で 注意: 1994年、東京・吉祥寺。 井の頭公園で清掃業務に従事していた女性(59)が園内のゴミ集積所にて奇妙な包みを発見した。 それは半透明のビニール袋に包まれており、うっすらと透けるピンク色が見えた。清掃員の女性はそれを第一印象で『魚の切り身か豚肉』だと考え、そうならば猫のえさにしてやろうと開けてみることにした。 その小袋は厳重かつ特種な方法(後述)で梱包されており、苦労して開けてみれば中には人の足が入っていた。 これは猫のエサにはならない。なっても困る。清掃員たちが慌てて警察へ通報