オリンピックを前に、新陳代謝が活発な大都会・東京。 高度経済成長期以前の有名無名建築が次々に取り壊され、新しいビルが建築されつつあります。それは安全面等の問題で仕方がないにしても、あまりにもあっけなく、あっという間。多くが1950〜70年代以前のビルですが、遊びの効いたデザインや丁寧な職人の仕事が多く見られるというのに、本当にもったいない! そんな高度経済成長期に建てられた”いいビル”をまとめた写真集『いいビルの世界 東京ハンサムイースト』(大福書林)の、著者のひとりでもあるビル好き編集者が、GINZAのホームタウン、銀座の街のいいビルをご紹介します。 トニービル(左/1968年)と銀座数寄屋橋ビル(右/1970年) 仲良く寄り添い、互いを引き立て合うグッドルッキングな2つのビル。ベビーピンクのトニービルの、上段の壁面レリーフが小さくなっているゆるさにときめかずにはいられません。銀座数寄屋