わたしは、「読書ノウハウ」というものが嫌いだ。 本なんて、好きなものを好きなように読めばいい。 「読書」と「効率」というのはもっとも離れた場所にある言葉のひとつで、どうやって楽しむかと試行錯誤するのも「読書」の醍醐味のはず。 ……なんて考えだったけど、最近「読書」についてちょっとした発見があったから、読書をより楽しむ方法のひとつとしてお伝えしたい。 異なる主張に触れたとき、どちらをどんな理由で信じる? 平成が終わるにあたり、『平成の通信簿』という本を読んでいたときのこと。 人口減少や高齢化問題の解消のために出生率上昇を期待するのも、倫理的な問題をさておくとしても、筋違いである。 かりに出生率が今すぐ倍増したとしても、出産適齢期の女性の数が少ない状態は次の世代まで変わらないため、少なくとも今後数十年にわたって人口は減少しつづける。 したがって、少子化への対策が、人口減少や高齢化の問題を改善す