先月、約1年かけて議論した法務省の「性犯罪に関する刑事法検討会」が終了した。私は、多くの性被害の相談や公判を経験した被害者側の代理人という立場で、委員として16回にわたる検討会に出席し、意見を述べた。 そこで検討された論点のひとつに「性的(性交)同意年齢の引き上げ」がある。私は16歳に引き上げるべきとの意見を述べた。 検討会でも明確に引き上げに反対する委員がいた 「性的同意年齢」とは、一般的に「性的な行為に同意する能力があると認められる年齢」と言われ、現在の刑法では13歳と定められている。 この論点について、立憲民主党の本多平直衆院議員が「50歳近くの自分が14歳の子と性交したら、たとえ同意があっても捕まることになる。それはおかしい」と発言したと報道された。世論から猛反発を浴び、本多議員は謝罪に追い込まれた。 しかし、世論に反発されたから謝罪して終わり、では根本的な解決にはならない。実は、