貴方の周りにも居るかもしれない『コミュ障』。でも彼らは単なる『困ったちゃん』なのか? 実は彼らこそ人間らしいのではないだろうか? 身近なトピックを話題に、霊長類科学者が切り込む。非常に面白い『エッセイ』。 A「さて、今回紹介するのは正高信男さんの『コミュ障 動物性を失った人類』です」 B「この人、ベストセラーになった『ケータイを持ったサル』の筆者なんだよね。幸か不幸かおれたちは『ケータイを持ったサル』を読んでない。ただ、おれの知る限りかなりこっ酷く評価されている本の書き手として印象に残っていた。科学的な厳密さに欠ける、というね」 A「それで、読んでみたんですけれど……」 B「あと、おれたち……というかおれは、基本的にこの本で書かれている『コミュ障』に当てはまると思います。周囲に居るんじゃなくて当事者ね。具体的には発達障害者という生まれ持っての素因が働いている。それで、なにかの助けになるんじ