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ブックマーク / kiwofusi.hatenablog.com (15)

  • よみがえるための学際(米山優『情報学の基礎』を読んで) - 反言子

    なぜ学際というもの(総合的・融合的な学問)が必要なんだろう。下品だけれど、敵をでっちあげるとわかりやすい。科学という悪をやっつけるために、学際なのだ、っていう。なぜ悪なのか。科学は命をダメにしているから。美とか創造とか発想とかっていう、人間らしい知性を無視して見下してしまうから悪だ。だから学際は、生き生きとしていなければならない。この、科学批判と表裏一体となった学際批判、そして美と創造への志向が『情報学の基礎』の根っこの発想であると理解した。 情報学の基礎―諸科学を再統合する学としての哲学 作者: 米山優出版社/メーカー: 大村書店発売日: 2002/03メディア: 単行 クリック: 2回この商品を含むブログ (4件) を見るなんで息のつまるような知性(論理や精密性)を信じてしまうのか。それは「過去の実在感」にすがってしまうからだと、著者はベルクソンを引用しながら語る。過去にこういうこと

    よみがえるための学際(米山優『情報学の基礎』を読んで) - 反言子
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    yuiseki 2013/06/06
  • 役が生命であるとき - 反言子

    物事を整理するための、ロール(役割)という捉え方があります。あるひととか物、それ自体と、それがもっている役割を区別することで、すっきりと物事を整理するための捉え方です。 たとえば、ある組織に属するひとびとを整理するとします。あなたはその組織の一員で、あなたには上司がいます。そこでメモ紙に「上司」と書き込んでみます。しかし「あなたの上司」にも「上司」がいます。その「上司」からみれば、「あなたの上司」は「部下」になってしまうのです。だから「あるひと」を指し示すために「上司」という言葉を遣うとごちゃごちゃします。 では上司とは何かというと、あるひとからみた、ほかのあるひとの役割、すなわちロールなのです。図式でいうと、「上司」という言葉は、「ひと」と「ひと」を結ぶ線に書き足すメモ書きになります。 自分には機能がある。機能は外部との関係によって発揮される。機能が発揮されたとき、自分は機能を発揮してい

    役が生命であるとき - 反言子
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    yuiseki 2013/04/14
  • 二つの集合知:Wisdom of CrowdsとCollective Intelligenceに共通する「多様性」指向 - 反言子

    知識が生き生きとした関わり合いのなかで刻々と変わっていくということは - 反言子では「Wisdom of Crowds」と「これから集合知」という対比を持ち出しましたが、後者は「Collective Intelligence」(集団的知性)という概念の延長線上に位置づけられると思います。「Collective Intelligence」とは何かということを「Wisdom of Crowds」と対比しながらみていきます。 集合知とよばれている二つの言葉の意味を対比的に説明します なんとなく「集合知」という言葉を遣うせいで、異なる二つの概念を混同してしまいがちである、という指摘があります。 集団的知性(Collective Intelligence)と、群衆の知恵(Wisdom of Crowds)の違い [第八回Wikiばな発表用] 群集の知恵・集団的知性とWikiコラボレーション 邦訳「C

    二つの集合知:Wisdom of CrowdsとCollective Intelligenceに共通する「多様性」指向 - 反言子
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    yuiseki 2013/03/19
  • 知識が生き生きとした関わり合いのなかで刻々と変わっていくということは - 反言子

    下の二つが『集合知とは何か』における西垣通の主な問題意識であると思う。 情報現象とは、情報から意味を受けとって生命が変化すること、および生命に解釈されることで情報の意味が変化すること、これらの変化の再帰的な繰り返しである。生命による解釈から切り離された情報(機械情報、データ)は意味がはぎ取られた情報であって、生命にとっての情報とはもはや異質なものである。だから生命による知の形成を支える技術には、旧来の情報技術に代わる新しい発想が必要である。 生命とは自律的にみずからの境界を定義しつづけるシステムである。境界を越えて外の情報が直接システムのなかに入ってくることはありえない。生命は外の世界を学習しているのではなく、外からの刺激を混乱せずに解釈できるようにシステム自身をつくり変えているのである。その結果、システムの内部構造はシステムの数だけ多様になる。これらの多様なシステムがコミュニケートするこ

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    yuiseki 2013/03/15
  • 暗黙知のリバース・エンジニアリング:全体←部分←部分← - 反言子

    「暗黙知」って思ったよりも興味深い考え方だった(西垣通『集合知とは何か』を読んで)。身体的な技能、手続き的な記憶、というものが暗黙知だろう、という程度のイメージだった。けれど、何が暗黙かっていうと、全体に対する部分に対する認識が暗黙的というのが、暗黙知の要点らしい(西垣によるマイケル・ポラニーの解説)。たとえば自転車を漕ぐという全体における、ペダルをどんな角度でどのくらいの力で踏むかという、部分。たとえばひとの顔を見分けるという全体における、目元はこういう特徴でそれと口元はこういう特徴でという、部分(だから暗黙知は身体知だけではないとわかる)。自転車の練習をするとき、初めて会ったひとの顔を覚えるとき、そういうときは、このような「部分」に注意を払っていたはず。いざ全体を理解できれば、それからあとは部分を気にしなくなる。全体を理解できるとき、いわば部分は隠れる。暗黙知っていうからには意識されな

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    yuiseki 2013/03/15
  • NLP2009:情報の信頼性を判断する研究が熱い! - 反言子

    3月2日〜5日の言語処理学会第15回年次大会(NLP2009)に参加してきました。じつは言語処理にはそれほど興味がなかったのですが、おもしろい研究にたくさん出会えました。 関根先生のチュートリアル講演「自然言語処理のための知識獲得」、西垣先生の招待講演「意識と言語と情報」、また口頭発表やポスター発表にもいろいろおもしろい発表があったのですが、ここでは情報の信頼性に関する研究を取り上げます。 情報の信頼性を判断する研究 はじめは情報の信頼性を機械が判断するなんてうさんくさい、と思っていました。しかし発表を聞いて、システムの仕事は人間の判断を支援することだとわかりました。以下の点から、信頼性分析の研究っておもしろい!と感じた。 高機能な検索エンジンを通してひとの思考を促す クリティカルシンキングに基づいて分析方法を設計する ユーザが納得するために要約システムとの対話を繰り返す 高機能な検索エン

    NLP2009:情報の信頼性を判断する研究が熱い! - 反言子
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    yuiseki 2013/03/08
  • 西垣通先生の講演メモ@NLP2009「意識と言語と情報」 - 反言子

    @trickenさんのまとめ(西垣通先生最終講義「ラ・マンチャの情報学者」@東大福武ホール - Togetter)をみて、そういえば西垣通先生の講演をメモしたことがあったような、と思い出したので、掲載してみます。 この講演は言語処理学会第15回年次大会(NLP2009)での招待講演です。NLP2009の僕の感想はNLP2009:情報の信頼性を判断する研究が熱い! - 反言子で。 講演資料はこちら(google docs) 以下、メモには個人の感想なども混じっており不正確です。 言語処理学会第15回年次大会 招待講演 西垣通「意識と言語と情報」のメモ 礼儀正しく礼をなさる。みなさんの研究は難しくて役に立つテーマに取り組んでいる。疲れるからリラックスしましょう。「意識と言語と情報」。なんだからよくわからない。意識は3000年前から、おかしくないか、意識がなく生きるのか。二種類の意識(consc

    西垣通先生の講演メモ@NLP2009「意識と言語と情報」 - 反言子
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    yuiseki 2013/03/08
  • パターンは初心者に新しい経験をみちびくか - 反言子

    パターン(問題解決の明快な経験則)を学習するときの葛藤として、そのパターンを実践したことのある経験者ほどパターンを理解しやすい一方で、経験のない初心者ほどそのパターンは理解が難しく、そして有益である(もちろん経験者にとって無益ではないけれど)。 パターンは経験の出発点になる。パターンへの理解が経験を動機づける。そういう理想も思い描ける。けれど初心者にとっての高度なパターンは、まず問題への理解がおぼつかないことがある。「パターンの使いどころ」という索引が取り込めないから、実践の機会に「これだ」と気づけない(悲観的には)。パターンへの理解にそのパターンの実践が必須でないとしても、そのコンテクストに立った体験、その問題にぶつかった体験は基礎になりそうだ。 パターンを知ることで問題を見つけやすくなったなら、そこで実践を通して理解を深められる。難しいパターンからもすこしはそのような視点を得られると期

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    yuiseki 2012/08/04
  • Ruby on Railsを1ミリも知らない俺がゾンビになってみた - 反言子

    Code School - RailsForZombiesのレベル1をみんなでやりました。 振り返り with 学習パターン 学習パターンでも参照して振り返ってみましょうか。 目的へのアプローチ、ふむ、目的を満たすためのアプローチはいくつかありうるから、ちゃんとそれを見つけないとねということ。はて、このゾンビ勉強会の目的とは何か。僕は勉強会そのmのを目的としてちょっと意識している。勉強会をやってみて、勉強会のことをわかって、よい勉強会のために何かを身につけたいということ。なぜ勉強会をやるのか、ということに決定的な理由、目的はつけにくいような気がする。一人でいつでもできることを、みんなで決まった時間にやる。どっちにも一長一短ある。イメージとしては、道そのものを探っている感じ。あえて目的を考えるなら、よい勉強会をつくること。そのためのアプローチを試す。 「先生役」を決めるような典型的スタイルに

    Ruby on Railsを1ミリも知らない俺がゾンビになってみた - 反言子
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    yuiseki 2011/05/24
  • メタプログラミングを1ミリも知らない俺がRubyの魔術に手を染めてみた - 反言子

    タイトルはただのミリしらリスペクトで深い意味はない。 何か新しいことを勉強するときに「○○を1ミリも知らない俺が〜てみた」と脳内でつぶやくとコンテンツ化される(仮説)。Tue Apr 12 04:24:00 via twicliぴをふし kiwofusi あ、 勉強会づくりに参考になる素敵資料を紹介します。椅子の並べ方や雰囲気の作り方。AsianPLoP2010で @JoshuaKerievsky が熱く語ってくれた「勉強会パタン言語」 http://bit.ly/ejek6iFri Apr 22 23:15:45 via TweetDeckKenji Hiranabe hiranabe 勉強会パタン言語 http://www.industriallogic.com/papers/khdraft.pdf わたしも勉強会づくりに参考資料紹介します。手前味噌ですが → リアルイベント開催のため

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    yuiseki 2011/04/24
  • 日本のハッシュタグまとめサイト - 反言子

    2010年05月28日追記 以下に掲載しているサイト「ハッシュタグクラウド」をリニューアルしました。ハッシュタグを使うTwitterユーザにとってより便利で楽しめるサイトになったと思います。ぜひご利用ください。 以下、文です。 2009年8月18日:ハッシュタグクラウドにログ出力機能をつけました。下に追記しました。 ハッシュタグクラウド(@hashtagcloud)というハッシュタグまとめサイトをつくりました。ハッシュタグはイベントとの結びつきが楽しいと思うので、カレンダー機能をつけました。 類似サービスにhashtagsjp(@hashtagsjp)があります。Twitterを使って説明文を投稿できます。英語圏だとhashtags(@hashtags)やWhat the Hashtag?!があります。What the Hashtag?!は簡単に説明を書けてかっこいいですね。 以下、ハッ

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    yuiseki 2009/10/06
  • 反言子

    マンガ 「冥冥冥色聖域」(めいめいめいしょくサンクチュアリ) おすすめ。 「レッドブルー」 主人公の性格がいい。 「おおきく振りかぶって」 「少女ファイト」 スポーツマンガの皮をかぶったビジネス書。 アニメ 「贄姫と獣の王」 おすすめ。 「氷属性男子とクールな同僚女子」 「あまり感情をおもてに出さない人」の感情の表現の仕方がすばらしい。 「お隣の天使様にいつの間にか駄目人間にされていた件」 「豚のレバーは加熱しろ」 現時点の人類が設計できる最大スペック上の「美少女」を見いだす。 配信者/ゲーム実況 赤見かるび 主にTwitchでゲーム配信をしている配信者です。 単純におもしろいのと、価値感や倫理観を自分の中に強固に持っていて、「一般的にはこう考えるはず」というバイアスに流されないという意味での純粋さを感じます。悪意なく悪事(と一般的にはみなされうる行為)をはたらく姿は至高のエンターテイメン

    反言子
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    yuiseki 2006/09/12
  • 2005-06-26

    下にいくほど古い文章です。 同じ素材で組まれた、ある閉じた構造において、強さと弱さの総和は変わらない。ある部分を強くすると、ほかのある部分が弱くなるということに、留意せねばならない。強いものは壊れない。ただ、弱いものを壊すだけである。強いところがあるというのは、その周りが弱いということだ。強さに隣り合った弱さは、壊されるしかない。その一点の欠落が、構造そのものを崩壊させる。 ニュースサイトは外部からの情報を扱うことで成り立っている。いわば、素材を提供している。素材を自分で作り出す必要はない。ただ読むことを通して、出来合いのものを調達すればよい。良い素材は光っている。素材を集めるには読み解くまでもない。眺めれば、わかる。そうやって目にちらついた素材を拾っていけば、それなりのニュースサイトができあがる。 そのうち運営者は飽き足らなくなってくる。ニュースサイトとしての個性を見出そうとして、模索し

    2005-06-26
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    yuiseki 2006/03/24
  • 「場のあり方を強制するアーキテクチャ」をだらだらと書き換えたもの。というか「世界と場の認識」と「ウェブという世界と場の模索」は読み返すとおもしろい。一方さいきんの文章は良くないのではないかと、気分が沈む。 - 反言子

    あの日、VIPピアノを聴いていましたけれど演奏が終了しましたので、ネトラジのほかの番組をいろいろと巡りました。そこで女子中学生の声を聞いていまして、いつものように、よいものであるなあ、と感じるわけです。そのような女子中学生に対して性的な話題をぶつけたがるのは、どうしてもない男の愚かさであるなあというのも、一部の純朴たる男性の方々にご迷惑ではありますが、おおむね仕方のない現実でございます。かくいう僕はどうなのかと考えてみますに、僕は乙女であると思いたがっているつもりなのですね。「僕は乙女である」とはどういうことかと考えてみますに、「じつは僕は女性である」ということなど、ほか八十四通りほどのさまざまな意味合いが考えられるのですが、およそ「彼女が乙女であると信じる乙女らしさ」であります。そうそう、きょう下校中に同じ学校の女子高校生が友達に「もっと乙女をもちなよ」と話しているのを耳にしました。なる

    「場のあり方を強制するアーキテクチャ」をだらだらと書き換えたもの。というか「世界と場の認識」と「ウェブという世界と場の模索」は読み返すとおもしろい。一方さいきんの文章は良くないのではないかと、気分が沈む。 - 反言子
  • ひとから触発されることは安っぽくないか? - 反言子

    触発されない。これが最大の欠点であると自覚している。また広くみても現代的な若者の特徴であると思う。物語とか、雲の上とか、希少な確率とか、そういうことがわかりすぎている。から、というわけではない。の、だろうか。 これは非常に難しいぞ。どれだけ大人が必死になって考えて、諭そうとしても、そんなことは僕に伝わらない。必死であればあるほど、みにくいひどいつまらない。触発されない。触発されることに抵抗を感じる。触発はすなわち悪である、と考える。触発されることは安っぽい。つくりものの希望に支配されているようだ。どこかに汚らしい陰謀があって、それが僕を触発させるのではないか。たとえば日ひきこもり協会である。これは負の触発だが、たとえひとを奮闘させるような生の触発であったとしても、陰謀には違いない。やる気、カッコワルイ。ただの中二病で片がつきますか。どうですか、大人のかた。 というか貴様たちは、ただ楽しそ

    ひとから触発されることは安っぽくないか? - 反言子
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    yuiseki 2006/01/04
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