学習データなしでMinecraftのダイヤモンド採取に成功。世界モデルを採用したDreamerV3の意義 モリカトロンAIラボでは、2022年8月の記事でMinecraftのダイヤモンドのつるはしを作ったOpenAIのゲームプレイAIを紹介しました。このAIは、人間プレイヤーのプレイ動画から学習することで目標としたタスクを達成しました。そして2023年1月、DeepMindは学習データなしでダイヤモンドの採取に成功したゲームプレイAIを発表しました。本稿ではこのAIを紹介することで、現在AI研究で注目される「世界モデル」の意義を明らかにします。 参考記事:ダイヤモンドのつるはしを作ったOpenAIのMinecraftプレイAIが持つ射程とは? ゲーム環境の変化を予測する世界モデル現在成功しているAIアルゴリズムのひとつとして、強化学習があります。強化学習によってAIが世界トップレベルの囲碁
2020年9月2日から9月4日までオンライン開催された国内最大のコンピュータエンターテインメント業界向け技術交流会「CEDEC 2020」にて、モリカトロン株式会社が行った「攻略、接待、変更に強いAIプレイヤー開発のためのアプローチ」というセッションを取材しました。 講演者は、3Dアクションゲームに関するAIを担当したエンジニアの竹内将氏と本間翔太氏、格闘ゲームに関するAIを担当した馬淵浩希氏。また、岡島学氏は3人の登壇者たちとともに共同研究・開発者としてチームに大きく貢献しました。イベントの直前にも取材したとおり、このセッションでは格闘ゲームでユーザーに合わせた手加減をする、いわばゲームの中のAIと、深層強化学習でビデオゲームを学習したAIによるテストプレイなどのQA、すなわち“ゲームの外側”における活用の可能性を検証しています。 【関連記事】完全自動デバッグAIや格闘ゲーム接待AIの実
時代を先取りし過ぎた『がんばれ森川君2号』『アストロノーカ』のゲームAIはどのようにして開発されたのか?:懐ゲーから辿るゲームAI技術史vol.4 1997年に、当時の最新のAIを導入したプレイステーション用ソフト『がんばれ森川君2号』を、翌年には『アストロノーカ』を立て続けに世に送り出した、現モリカトロン株式会社代表取締役の森川幸人氏。学生時代までコンピューターすらまったく知らなかったのに、やがて独学でAIをマスターし、いち早くゲームAIの開発に成功したその功績は、今でこそ広く知られていますが、いずれも発売当時はまったく評価されなかったそうです。 あまりにも時代を先取りし過ぎた『がんばれ森川君2号』と『アストロノーカ』は、いったいどのようにして開発されたのでしょうか? そして日本初のゲームAI専門会社、モリカトロンを設立した動機と目的とは? 森川氏にたっぷりとお話を伺いました。 『がんば
デカルトが機械論を提唱してから4世紀。ディープラーニングとビッグデータによって技術的特異点が現実味を増す中、人工知能が囲碁やポーカーで人間を負かし、仮想空間でのシミュレーションで現実世界を学び始め、自然言語処理能力で人間を上回り、果ては顔認識システムで人権を侵害し、完全自動の対空迎撃ミサイルで人命を脅かし、戦闘機の模擬空戦でパイロットを失業の危機へと追い込むまでに進化しても、デスクワークを代行できたり人間の遊び相手をしたりするほど、AI技術は身近なところで私たちと共存できていません。 ゲーム業界においては近年、自立型エージェントやメタAIといった技術がゲームメカニクスに革新をもたらしました。ゲームキャラクターが自ら考え行動し、ゲーム難易度が自動的に調整され、地形や街並みといったゲーム空間が自動生成される時代。次に注目されているのは、テストプレイやデバッグ作業の自動化、手加減や駆け引きを駆使
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