ブックマーク / econ101.jp (14)

  • Kapoor & Buiter「コロナウイルス・パニックと戦うため,政策担当者は迅速に動きタブーを破るべし」(VoxEU, 2020年4月6日)

    [Sony Kapoor, Willem Buiter, “To fight the COVID pandemic, policymakers must move fast and break taboos,” VoxEU, April 6, 2020] COVID-19 の影響により GDP は激減し,これまでに報告されている以上に税収は崩壊し,財政赤字は急増するだろう.ありとあらゆる手段で医療・雇用・国家の支援と財政救援策を講じるのをためらっていれば,文字通り市民の命を奪い経済を破壊することになる.COVID-19 に対処するべく,欧州中央銀行もふくめ各国の中央銀行はマネタリーファイナンシングというルビコン川を渡って,この対応のコストにかかる GDP の 20%-30% 相当の現金をすぐに国庫に移転すべきだ. COVID-19 は光の速さととてつもない規模でグローバル経済を直撃し,世界

    Kapoor & Buiter「コロナウイルス・パニックと戦うため,政策担当者は迅速に動きタブーを破るべし」(VoxEU, 2020年4月6日)
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    yuji862 2020/04/10
  • ロバート・バロー他「過去のインフルエンザ・パンデミックに照らした新型コロナウイルス危機」

    Robert Barro, Jose Ursua, Joanna Weng ”Coronavirus meets the Great Influenza Pandemic”, VOXEU, 20 March 2020 新型コロナウイルスによる被害の最悪のシナリオとして妥当なものはどんなものだろうか。稿では,1918年から1920年にかけてのインフルエンザ・パンデミックからの教訓を示す。43か国のデータから分かるのは,インフルエンザに関連する当時の死者数は3,900万人,世界人口の2%に及び,これを現在の人口に当てはめると1億5,000万人になる。第一次世界大戦による影響を取り除いた場合でも,GDP及び消費は平均的な国でそれぞれ6%と8%減少し,株式と短期国債による実質収益も有意に下落した。大規模な潜在的損失が人命と経済活動に見込まれることは,被害を抑えるための現在の政策を正当化するもの

    ロバート・バロー他「過去のインフルエンザ・パンデミックに照らした新型コロナウイルス危機」
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    yuji862 2020/03/24
  • ジョセフ・ヒース「大学教授のうっかりはマウント行動」(2017年9月5日)

    Absent-mindedness as dominance behaviour Posted by Joseph Heath on September 5, 2017 | academia 父はむかし、私にある話をした。その何年も前に、父は大学教授としてサスカチュワン大学 [1]訳者注:カナダ・サスカチュワン州にある州立大学。 のセントトーマス・モア・カレッジで歴史学を教えていた。父は車を運転して仕事に行き、駐車して、授業を教えに教室へ向かったものだった。しかし家に帰る時、自分がどこに駐車したのか思い出せない事がしょっちゅうあった。サスカチュワン大学は縦横無尽に拡がっている広大な駐車スペースを有する大学の一つだったので、父は何度も自分の車を探してさまよう事を余儀なくされたものだった。 父の教授としての生活は、かつて望んでいたものと比べるとはるかに失望するものへと変わった。それに加えて、同

    ジョセフ・ヒース「大学教授のうっかりはマウント行動」(2017年9月5日)
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    yuji862 2020/02/25
  • カール・アイギンガー 「ポピュリズム: 根本原因、帰結、そして対策」(2019年4月20日)

    Karl Aiginger, “Populism: Roots, consequences, and counter strategy“, (VOX,  20 April 2019) ポピュリズムが体現するもの、それは自由民主主義、多元主義、人権、そして意見交換に対する挑戦である。稿では、ポピュリズムの特徴と原動力を精査したうえ、EUとその加盟国が取りうる戦略的対応に考察を加えてゆく。そこには、ヨーロッパが福祉・低失業率・低格差を兼ね備えた高所得社会のロールモデルにして、脱炭素化と公共部門運営のリーダーたる存在となるヴィジョンもふくまれる。 ポピュリズムの定義は容易でない。だが、それが自由民主主義、多元主義、人権、そして意見交換に異議申し立てをするとき、その影響は誰の目にも明らかになる。近日開催される欧州議会選挙では、様々なポピュリスト政党がヨーロッパの在り方に対する影響力を獲得するかも

    カール・アイギンガー 「ポピュリズム: 根本原因、帰結、そして対策」(2019年4月20日)
  • ジョセフ・ヒース「ワクチン接種は集合行為問題だ」(2015年2月5日)

    Joseph Heath, “Vaccination is a collective action problem“, (In Due Course, February 5, 2015) 何週間か前、集合行為問題の理屈を理解することは多くの人にとって難しい、という投稿を書いた(ホッブズの難しいアイディア)。集合行為問題とは、人々のやりとりがよくない結果にいたるのだが、だれもそれを止める動機を持たない、という状況のことだ。 NHL選手(の間でのおたふく風邪の流行) [1] 2014年にナショナルホッケーリーグ − NHL – 選手の間で起きたおたふく風邪の流行 や トロントでの麻しんの流行で予防接種がニュースになっているので、私はこのところ毎日この問題を考えてしまう。ワクチン接種に関する議論にずっと私はイライラしているのだ。なぜかというと、みんな自分の子供にワクチン接種を受けさせない親は不合

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    yuji862 2019/05/06
  • タイラー・コーエン「なんでみんなセックスしないの?」(2005年5月9日)

    Tyler Cowen “Why don’t people have more sex?” Marginal Revolution, May 9, 2005 以下は当ブログの熱心な読者であるマイケル・ヴァッサーのコメント どのような形態の帰結主義も,性的な行動の解釈に多大な困難を伴います。端的にいえば,説明できないセックスの不足があるのです。女性も男性もその他のほとんどの活動よりもセックスを楽しく思う(これは平均としての話で,私がそう感じるかは別の話です)ことを示す研究や,セックスが質的に低コストであることを踏まえれば,おおざっぱな推定に推定したとしても,効用を最大化する人はほとんどの人よりもおそらく多くの時間をセックスすることに費やすように思えます。この点に関する経済学的な議論を何かご存知でしょうか。 僕らに必要なのは正当事由というよりも,取引を拒むことから利益が生じる理由だ。いくつか

    タイラー・コーエン「なんでみんなセックスしないの?」(2005年5月9日)
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    yuji862 2019/03/29
  • タイラー・コーエン「良い仕事はみんなどこへいってしまったの?」(2019年2月26日)

    Tyler Cowen, “Not Working: Where have all the good jobs gone?“(Marginal Revolution, Feb 26, 2019) これはデヴィッド・G・ブランチフラワー著の新しいのタイトルだ。以下は文の抜粋のひとつ。 学歴の高くない人々向けの給与が高くて労組のある民間部門の仕事はなくなって久しい。1982-84年を基準にした恒常ドルで見ると、アメリカ合衆国の2018年4月の民間生産および非管理職労働者(現業職)の実質週給は、ピークだった1973年に比べて約10%低い。イギリスでは2018年の実質賃金は2008年の水準より6%低い。 そして、 金融危機後は、労働市場不振の主な指標として、不完全雇用 [1] … Continue reading が失業の代わりになっていることがあげられる。 これは今日の労働市場に何が起こって

    タイラー・コーエン「良い仕事はみんなどこへいってしまったの?」(2019年2月26日)
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    yuji862 2019/03/08
  • ジョセフ・ヒース「『批判的』研究の問題」(2018年1月26日)

    [Joseph Heath, “The problem with “critical” studies,” In Due Course, January 26, 2018] 学部生だった頃,こんな風に思っていた――《「客観的」「価値自由」なやり方で社会現象を研究する実証主義が社会科学で蔓延しているのは世界の災厄だ.そんなものは幻想だ,というか有害な幻想だ.だって,客観性をよそおいつつ,その裏には隠れた目標があるんだから.つまり,支配しようという利害関心をもってるんだ.人々を主体ではなく研究の対象として扱うなんて政治的に中立じゃない,だってそうやってうみだされる知識ってのは,どういうわけかうまいぐあいに,まさに人々を操作し管理するために必要とされるたぐいの知識になってるもの.つまり,「客観的な」社会科学はちっとも価値自由なんかじゃない,むしろ抑圧の道具になってるじゃないか.》 これに替わる選

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    yuji862 2018/02/01
  • フェイクニュースとファクトチェック: 事実を正せば意見も正せるか (2017年11月2日)

    From VoxEU, “Fake news and fact checking: Getting the facts straight may not be enough to change minds” Oscar Barrera, Sergei Guriev, Emeric Henry, Ekaterina Zhuravskaya (02 November 2017) 「フェイクニュース」は今や欧米の政治を語る上で欠かせない要素となった.このコラムでは,2017年の仏大統領選挙期間中に実施された実験を題材に「代替的事実(オルタナティブファクト)」が高い説得力を持つことを示す.ミスリーディングな数値データに基づく物語に触れた有権者たちはポピュリストの主張する方向に意見を変え,ファクトチェッキングはこの効果を打ち消す役に立たない.それどころか,デリケートな論点(たとえば欧州の難民危機)に

    フェイクニュースとファクトチェック: 事実を正せば意見も正せるか (2017年11月2日)
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    yuji862 2017/11/08
  • ノア・スミス「エアカーも宇宙植民もないけどサイバーパンクは実現した21世紀」

    [Noah Smith, “What we didn’t get,” Noahpinion, September 24, 2017] 先日,1980年代と1990年代のサイバーパンク SF がいまの世界について多くのことをいかに正確に予測していたかという話題で Twitter に連投したらけっこう好評だった.現代社会はなにもかもがネットに接続されてつながっているけど,同時に,なにもかもが不平等だ――ギブソンが好んでよく言ってたように,「未来はここにある,ただ均等に分布してないだけだ.」 ハッカー,サイバー戦争,オンライン心理戦は,みんなの政治経済生活でおなじみのものになっている.億万長者たちは宇宙ロケットをつくったり政府に協力して国民監視に手を貸したりしてる.白人労働階級は廃棄コンテナを住居にして有毒な水を飲んで暮らしてる.在野の趣味人たちが身体改造や遺伝子工学に手を染めてる一方で,実験室

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    yuji862 2017/09/26
  • デイヴィッド・ヴァインズ 『英国の未来への希望: Brexit後のEU残留』 (2016年7月16日)

    David Vine, “Hope for the UK’s future: Remaining within the EU after Brexit“, (VOX, 15 July 2016) EUメンバーシップをめぐる英国レファランダムの結果として何が起こるのであれ、英国政治の内部者、英国官庁の内部者が、いま巨大な課題に直面していることに変わりはない。稿では、彼らの熱心な取組みが、事に依れば当に英国がEUの1加盟国に留まるという結果に繋がるかもしれない理由を示唆する。またこの可能性を閉ざさずに置きたいと思う人に向けて、4つの部分から成る行動計画を詳述する。 稿は、英国が最終的に欧州連合の1加盟国に残留する可能性を真剣に受け止めるものである。 これから起こるのが何であれ、英国政治の内部者、また英国市官庁の内部者が、いま巨大な課題に直面していることに変わりはない。稿では、彼らの熱心

    デイヴィッド・ヴァインズ 『英国の未来への希望: Brexit後のEU残留』 (2016年7月16日)
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    yuji862 2016/08/15
  • アレックス・タバロック「労働者たちが機会を求めて移動しなくなっている」

    [Alex Tabarrok, “Not Moving to Opportunity,” Marginal Revolution, March 19, 2016] 【州をまたいだ移住アメリカでは,労働市場の流動性〔人々の動きやすさ〕が低下している.州をまたいだ移住は下がっている(下記のグラフは Molloy, Smith, Trezzi and Wozniak から引用).州内部での移住も同様だ.とくに,あまり教育を受けていない人々で下がっている.かつては,ショックが発生すると機会を求めて人々は移動したものだったが,いまでは現状にとどまったままで早期に退職したり就業不能保険を受けとったりする傾向が強い.『ウォールストリートジャーナル』の Ben Leubsdorf が証拠をいくらか検討している: 「ある州で悪いショックが発生すると,たいてい,その後に正常にもどる.その理由は,雇用が回復

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    yuji862 2016/03/22
  • アレックス・タバロック「時間の調整問題:みんなで仕事と余暇の時間をそろえないとみんなしてみじめになる」

    [Alex Tabarrok “Coordination Failure in Work and Leisure Makes People Poor and Unhappy,” Marginal Revolution, March 7, 2016.] 人々はあれこれの活動時間をそろえることがよくある.たいていの人の勤務時間は朝9時から午後5時までで,午後10時から朝6時までではない.ひとつには,9時5時が日中だからという理由もあるけれど,それだけでなく,他のみんなもこの時間帯にはたらいているからという理由もある.じぶんと同僚が同じ時間にオフィスにいる方が,共同作業しやすい.さらに言えば,他の人たちもオフィスにいた方がはたらいていてたのしい. (…)もっと一般的に言えば,多くの経済活動が同じ時間にかたまる(クラスタをなす)のは,他の人たちと調整して経済行動を合わせるのが割に合うからだ.すると

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    yuji862 2016/03/12
  • タイラー・コーエン「テレパスっぽくなる方法」

    [Tyler Cowen, “How to seem telepathic,” Marginal Revolution, January 20, 2016.] もしかしたら,これはブログを1年通して読んでえられるいちばん有益なことの1つかもしれない.Maria Konnikova の新著 Confidence Game(『瞞し瞞され:詐欺の心理,毎度まんまと引っかかる理由』)の一節から: 2010年に,ベン=グリオン大学のニコラス・エプリーとタル・エヤルが一連の実験結果を公表した.実験の目的は,対人・知覚知覚スキルを改善することだ.論文の題名は:「テレパスらしく振る舞う方法」(How to Seem Telepathic).エプリーとエヤルの発見によれば,私たちがみずからを分析する方法と他人を分析する方法に基的なくいちがいがあることから,我々がおかす錯誤の多くが生じているという.自己分

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    yuji862 2016/01/22
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