●Alex Tabarrok, “Trade, Development and Genetic Distance”(Marginal Revolution, October 7, 2013) 貿易は、経済発展を促す。・・・とは言っても、その主要な推進力となるのは、比較優位でもなければ、オーソドックスな「貿易の利益」でもないようだ。むしろ、アダム・スミスやポール・ローマーが強調している要因、すなわち、「規模に関する収穫逓増」や「アイデアの伝播」が主要な推進力となっているらしい。貿易は、「規模に関する収穫逓増」を介してイノベーションや研究開発投資を刺激する一方で、海外のアイデア――国内では知られていない新しいアイデア――に触れる機会を提供して、新たなアイデアの伝播を促す可能性があるのだ。 しかしながら、アイデアのやり取り(交換)は、財のやり取り(交換)と比べると、ずっと難しい。例えば、小麦の価
![アレックス・タバロック 「貿易、経済発展、遺伝的距離」(2013年10月7日)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/2fd280e41cc997bd8b7b5767ac3bd190fd7c6ba7/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fecon101.jp%2Fwp-content%2Fuploads%2F2013%2F10%2Fspolaore-fig1-3-oct.png)