2つのグループを比較した結果、1933年9月2日以降に生まれ、帯状疱疹のワクチン接種を受けた人は、認知症の発症率が20%低かった。研究チームはそのほかの要因を排除するため、インフルエンザのワクチン接種率、コレステロールの薬の使用など、医療の利用状況についても調査した。 「彼らの発見が本物であることは疑いようがありません」と、英オックスフォード大学で精神医学を研究するポール・ハリソン氏は述べている。氏は今回の研究に参加していないが、同様の研究を行っている。 研究結果は私たちに何を伝えているのか 研究者たちは、帯状疱疹ワクチンが認知症リスクの低下につながる理由を解き明かそうとしている。 「(1つの)可能性として、ワクチンそのものが免疫反応を引き起こし、体が認知症のメカニズムをかわしたり、さらには逆転させたりする助けになっていることが考えられます」とオックスフォード大学の精神医学臨床講師マキシム
