舞台は観たことがありませんので、あくまで小説(戯曲)を読んだだけの 感想となります。参考になるかどうか分かりませんが。 「ゴドーを待ちながら」は1952年に発表された戯曲で、前衛的な戯曲としては、 あとはイヨネスコぐらいではなかったでしょうか。なぜこのような戯曲が 誕生してきたかといえば、やはり第二次大戦の影響がおおきく、すべてが 崩壊してしまった後に新たな価値観を見出していこうとすれば、既存の価値観を 検証しようとする動きは当然で、文学の世界にもその波が押し寄せてきたと 考えてもおかしくはないです。 事実、以降60年ぐらいまで、ヌーヴォーロマン(アンチロマン、新しい小説)と いわれるものが、数多く書かれてきます。ロブ=グリエとかビュトールとか ナタリー・サロートとか。 「ヌーヴォー・ロマン」は物語の解体とか、小説のための小説とか 言われていますが、最大の功績は、小説から倫理性を排除してい