雑誌『文學界』2024年10月号の特集「インターネットとアーカイブ」で、pha氏が「インターネットが現実になるまで」というエッセイを寄稿されていました。その中で特にTwitter(X)について「われわれが好きだった平和で楽しいTwitterはもうとっくの昔に失われて」おり、「インターネットは現実と同じものになってしまった」と嘆いておられます。 Xは本当にろくでもない。炎上や糾弾や怒りや煽りが毎日のように飛び交って、次は誰を吊し上げればいいかをみんな常に探し続けている。それでも、結局ほとんどの人がXを使うのをやめられずにいる。惨状に文句を言いながらも、いつの間にかそれが目常になってしまい、みんな普通に使い続けているのは安っぽいSFのようでちょっと面白い。いや、別に面白くはなくて普通のことか。この現実世界だって本当にひどいことが日々起き続けているけれど、そんな中で小さな楽しみを見つけながらみん