生成AIが世界的に話題になっていますが、先行するオープンAIに対抗してグーグルが満を持して投入した「Gemini(ジェミニ)」がたちまち炎上しました。ヨーロッパの歴史的な人物の画像を生成させたところ、白人以外の人種になり、SNSに黒人のフランス国王やローマ法王、アジア系の中世の騎士などの画像があふれたのです。グーグルは謝罪のうえ機能を停止し、修正を急ぐ事態になりました。 この失態の背景には、2015年の「ゴリラ事件」があります。グーグルフォトがスナップ写真を分析して、「犬」「誕生パーティ」「ビーチ・トリップ」などといったフォルダに自動的に振り分けるサービスを始めたのですが、あるユーザーが心当たりのない「ゴリラ」というフォルダを見つけました。不思議に思ってそのフォルダを開いてみると、近所で開かれたコンサートで女友だちを写した写真が80枚以上入っていました。その友だちは黒人でした。 ユーザーは