スマートフォンなどで使える無料通話アプリ「LINE(ライン)」を悪用した中高生らのいじめが問題視されている。かつてネットいじめの温床とされた「学校裏サイト」と違い、外部の目が届きにくく、ささいな書き込みから人間関係をこじらせ、事件に至ることも。危うい若者のLINE事情を追った。(伊藤鉄平、松岡朋枝) ◆無視や悪口が怖い 今年5月に両親にスマートフォンを買ってもらったという奈良県内の中2女子(14)は、友人とLINEを始めようか悩んでいる。3年生の間でいじめがあったといい、「LINEで無視したり、名指しで『死ね』って書いたり。怖いと思った」という。 ネットいじめ対策を行う「全国webカウンセリング協議会」(東京)の安川雅史理事長によると、LINEに関するいじめの相談はアプリの急速な普及に伴い、昨年から増え始めた。仲間内で文字や写真をやり取りできる「グループトーク」機能に関する中高生の相