現在の国内ゲーム市場について、前回、前々回はマクロ的な視点を中心に考察いたしました。今回は、切り口を変えて、もう少し各論に踏み込んだデータをご紹介いたします。 【図1】をご覧ください。これは、昨年11月にiPhone(iPod touch含む)およびAndroidスマートフォンでゲームコンテンツをプレイしたユーザーのプロフィールです。赤は「ゲーム専用機所有者」、緑は「ゲーム専用機を持っていない人」を示しています。下の棒グラフはそれをさらに[5歳刻み]で年齢分布にしたものです。 ご覧の通り、iPhone/Androidどちらもゲーム専用機を持っていないプレイヤーが1/4以上を占めていることが分かりました。逆に言うと、3/4のユーザーはゲーム専用機とスマートフォンのゲームコンテンツを併用しているということになります。 年齢分布では、どちらも20代から30代がゲームプレイヤーの中心世代になってい
ファンからの支援を積み上げて新規のコンテンツを生みだす、そんな新たな仕組みへの試みが発表された。株式会社ベアーズ、株式会社ザイタス・パートナーズは、キャラクターやウェブアプリに投資する「みんなのファンド」の立ち上げを発表した。「みんなのファンド」では、様々なコンテンツに匿名組合契約で出資する。その売上に応じて収益を分配する。 ベアーズはゲーム・アニメの企画・プロデュースを手がける企業で、GDH(現ゴンゾ)で数々のプロジェクトを手がけた後藤文明さんが代表を務める。また、ザイタス・パートナーズは、映像・ゲーム・キャラクターなどの知的財産権を利用した支援ビジネスを手がける。 「みんなのファンド」の特徴は、1口1万円から5万円までの少額単位の投資が可能になっていることである。投資はウェブ上での決済が可能となり、また、運用状況の確認も出来る。これまでの敷居が高い、内容が確認しづらいとされてきたコンテ
既報の通り、米国議会でオンライン規制法案(SOPA / Stop Online Piracy Act)が議論をされています。 この法案はインターネットでの著作権侵害への対処を目的としたものですが、DNS遮断という強行な対応を盛り込まれていることから、言論の自由を阻害するのではないか、恣意的な運用が行われるのではないかと反対の声が大きくなっています。ゲーム業界でも多くの開発者や企業が声を挙げています。一方、著作権侵害への対処はコンテンツ業界が切望しているものでもあり、ゲーム業界団体のESAは法案を主導する団体の一つです。 当初18日にも下院で採決することを賛成派は目指しており、反対派は打倒規制法案を目指し盛り上げてきました。数多の反対署名が集められ、既報の通り任天堂、ソニー、エレクトロニック・アーツなど当初は賛同していた企業がそれを取り下げるケースも目立っています。賛成企業は不買運動のターゲ
MojangのMarkus“Notch”Persson氏はTwitterにて、『Minecraft』の登録ユーザー数が2,000万人を突破したことを明らかにしました。公式サイトの統計ページでもユーザー数が2,000万人以上居ることが明記されており、同ページによれば2012年1月16日現在、登録者数の約23パーセントにあたる466万人がゲームを購入しているようです。 なお昨年7月時点での『Minecraft』登録ユーザー数は約1,000万人で、単純に計算すれば半年間でユーザー数が2倍へと成長したことに。また1年前には購入者数が100万人を突破したことが伝えられていたため、こちらも単純に計算すれば1年間で約300万人が本作を購入したことになります。 『Minecraft』は長いベータ期間を経て昨年2011年11月に正式版がついにリリースされ、海外のレビューでは9.4/10(Metacritic
シード・プランニングは、スマートフォンにおけるMobage・GREEのゲーム利用動向に関するアンケート調査をおこなったと発表しました。 今回の調査は、ユーザーはプラットフォームサービスやゲームタイトルの認知をどのようにしているのか、またどのゲームにどれだけの時間とお金を費やしているのか、MobageとGREEでの差異はあるのかといったことを調べたものです。 調査方法はPCによるWebアンケート調査で、対象は2011年12月の1カ月以内にスマートフォン端末でMobage、GREEのゲーム利用経験のあるユーザーとし、それぞれ400サンプルとなっています。同期間内に従来の携帯電話でゲームを利用した経験者は対象から除外しています。 まず「Mobage・GREE利用のきっかけ」は、両者とも「もともと以前の携帯電話でもゲームをしていたから」「利用している友人に招待(紹介)されて」「テレビCM」が上位3
今回は12月1日にリリースされたiOS向けゲーム『Infinity Blade II』の開発元であるChair Entertainmentのクリエイティブ・ディレクター、Donald Mustardのインタビューをお届けします。 ―――ゲーム業界に進もうと思ったきっかけは何だったのでしょうか? 弟のGeremy(Chairのテクニカル・ディレクター)と私は、二人とも子供の頃から映画や本、マンガ、ビデオゲームが大好きでした。将来は二人でストーリーやキャラクターを作って、人々を楽しませるような仕事をしたい、というのが我々の夢でした。中でもビデオゲームこそ、エンターテイメントの究極の形だと感じました。ストーリーテリングの醍醐味を最大限に活かしつつ、インタラクティブに展開できるのですから。 ―――Infinity Blade II(以下IB2)の開発スタッフは何人くらいだったのでしょうか? Cha
配信タイトルの豊富さや定期的なセールなどで多くのPCゲーマーを取り込んでいるデジタル配信プラットフォームのSteam。先日には同時利用者数が500万人に到達した事をお伝えしましたが、Valveは新たに同サービスの記録的な統計情報を公開しました。■ 1,800本以上のゲームが利用可能。 ■ 4,000万以上のアカウントが登録。 ■ 売上前年比は7年連続で100%増加。 ■ Steamは780ペタバイトのデータを取り扱った。 ■ 2011年の間に1,450万本以上のSteamworks対応タイトルが登録された(2010年から67%増加)。 ■ 400以上のSteamworks対応タイトルが配信されている。 ■ 1,900万個以上のインゲームアイテムがトレードされた。 ■ 18のFree to Play(F2P)タイトルが配信された。2012年は更に多くのF2Pタイトルを配信予定。配信タイトルの
「企画が通らない」。 2010年、家庭用ゲームソフトの開発者の口々から聞いた悲痛な叫びです。大手パブリッシャーでは社内で企画が通らない。デベロッパーではパブリッシャーに企画を持ち込んでも通らない。企画が通らないことには、ヒット商品は生まれません。 ヒット商品が生まれないと、ますます企画は通りにくくなる。何か突破口はないものか?今年一年間を通じて、そんな問題意識を持ち続けていました。 11月のある日、取材を受けた雑誌が届きました。「日経トレンディ」です。 私は同誌でニンテンドー3DSについてコメントしていました。他のページでは、私がカバーすべき領域のIT関連商品が紹介されています。ですが、気になってしかたない記事がありました。 食品メーカーでヒット商品をつくった、開発者の方々の座談会です。彼らはどのように企画を考えているのか。企画を通しているのか。興味がわきました。取材したいと思い
昨年10月からSteamで英語ローカライズ版がダウンロード販売されていた日本の同人ソフト 『ルセッティア』(Recettear: An Item Shop's Tale)が、12月だけで10万本以上のセールスを記録したことが分かりました。 ローカライズを担当したCarpe Fulgurの共同創設者Andrew Dice氏によると、当初の予想を遥かに上回るこの記録を達成できたのは、Steamの大規模な年末セールの影響によるもので、広告予算のないインディー系の新規タイトルでは通常考えられない数字とのこと。 但し本作は、Steamのセール期間中“Indie Story Pack”の収録作として5ドルという安価で販売されていたため、パブリッシャーやデベロッパーが手にした収益は非常に少なかったとも報告されています。 Dice氏は今後『ルセッティア』のDLCやコンソール向け開発を検討したいと伝え
Zyngaは、Facebookなど上で世界最大のユーザー数、月間約2億人の月間アクティブユーザーを抱えるソーシャルゲームデベロッパーですが、その中でも『FirmVille』は元祖牧場系ソーシャルゲームで、こちらも約6000万人の月間アクティブユーザーを抱えます。その『FirmVille』がiPhoneアプリとしてデビューを果たしました。 ソーシャルゲームの動向を追うブログInside Social Gamesは、ZyngaがiPhoneに移植するに当たって仕込んだ数々の工夫について分析しています。 上記の画像を比べてみても、大きな違いはありません。しかし小さな工夫がゲームを遊びやすいものにしています。 最も大きな違いは主人公のキャラクターがiPhoneでは消えていることです。キャラクターが表示されることは感情移入の点で有利だと思われますが、Inside Social Gamesでは、
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