2020年7月10日のブックマーク (7件)

  • アレックス・タバロック「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」 — 経済学101

    [Alex Tabarrok, “Do Boys Have a Comparative Advantage in Math and Science?” Marginal Revolution, September 17, 2018] 疑問の形をとっていても,このタイトル「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」はきっと性差別的に見えてしまうだろう.「タバロックは,男子の方が女子よりも数学と科学に秀でてるって言いたいの?」 いや,ぼくが言わんとしてるのは,男子の方が劣ってるかもしれないってことだ.. まず,いわゆる男女平等のパラドックスを考えてみよう.男女平等のパラドックスとは,男女平等の水準がもっとも高い国が STEM 教育男女比で女性が少なくなるパラドックスのことだ.Stoet & Geary がこう述べている: フィンランドは男女平等で傑出している(世界経済フォーラム,2015).思

    アレックス・タバロック「男子の方が数学・科学に比較優位がある?」 — 経済学101
  • アレックス・タバロック「無秩序は社会主義よりも悪い」

    Alex Tabarrok “Anarchy is Worse than Socialism” Marginal Revolution May 19, 2019 社会主義は悪い。これは私にとっては自明だ。しかしベネズエラの崩壊は,社会主義だけによる影響よりももっとずっと悪いものだ。 ニューヨークタイムズ:(略)マデューロ政権下におけるベネズエラの経済産出の下落は,少なくとも1975年以降戦争下にない国の中でもっとも急激なものだ。 今年末のベネズエラのGDPは,2013年の景気後退入り時点から62%縮小するとされる。 ベネズエラからは山々すら越えて人々が逃げ出しているため,過去2年間で総人口の10分の1がいなくなり,南米において過去最大の難民危機を引き起こしている。 IMFによれば今年のベネズエラのハイパーインフレーションは1000万パーセントに達すると予測されており,物価が統制を外れて上昇

    アレックス・タバロック「無秩序は社会主義よりも悪い」
  • プライス・フィッシュバック「アメリカにおける第二次世界大戦:支出,赤字,財政乗数,犠牲」

    Price Fishback ”World War II in America: Spending, deficits, multipliers, and sacrifice” VoxEU, 12 November 2019 アメリカは大量の軍事物資を生産することで「民主主義の兵器工場」となり,それによって1940年から1945年までの間に実質GDPは72%上昇した。その一方,この政府支出の拡張による推定財政乗数は1を切る。国内各地域レベルでの幅広い研究は,軍事支出が一人あたりの活動に小さな影響しか与えていないことを示している。準計画経済における軍事支出は民間消費と投資をクラウドアウトし,人々を軍への入隊に押しやった。要するに,アメリカ人は戦争に勝利するために大きな犠牲を払い,同盟国はさらにそれ以上の犠牲を払ったのだ。 稿はVoxEUの「第二次世界大戦の経済学:80年後」特集のひとつです

    プライス・フィッシュバック「アメリカにおける第二次世界大戦:支出,赤字,財政乗数,犠牲」
  • タイラー・コーエン「誰でもトイレを使えるようにしたスターバックスの顛末」(2020年3月7日)

    [Tyler Cowen, “Facts about Starbucks against free bathrooms charge them all,” Marginal Revolution, March 7, 2020] 2018年5月に,抗議の声に応じてスターバックスは全国で方針を変更し,商品を買わなくても誰もが客席やトイレを利用できるようにした.研究では,匿名化した携帯電話位置情報データを大量に用いて推計を行った.これによれば,新方針により,近隣のコーヒーショップやレストランに比べて,スターバックスの店舗への訪問が7.3% 低下することにつながっている.立ち寄りの低下は,スタバックスが公に開示している情報からは計算できない.開示情報には,他のコーヒーショップという対照群が欠けているためだ.訪問者の減少は,ホームレスシェルターの近くにある店舗ではおよそ 84% 大きくなっている.

    タイラー・コーエン「誰でもトイレを使えるようにしたスターバックスの顛末」(2020年3月7日)
  • ビル・ミッチェル「日本式Q&A – Part 5b」(2019年12月5日)

    Bill Mitchell, “Q&A Japan style – Part 5b“,  Bill Mitchell – Modern Monetary Theory, December 5, 2019 Part 1 Part 2 Part 3 Part 4 Part 5a これは通貨発行権のある政府による様々な債券発行オプションの帰結に関しての、2部構成の議論の最終パートである。基的な現代金融理論(現代貨幣理論、MMT)の立場は、通貨発行権のある政府における不必要な債務発行の慣行(これは固定為替レート、金位制の日々からの残滓[hangover]である)の放棄だ。通貨発行権のある政府は、その能力を利用して全般的な幸福を促進するべきであり、金融市場における投機的行為のリスクを下支えして軽減することで企業の福祉に寄与することには何の正当な理由もない。ただし、現実世界の層(政治など)を導入す

    ビル・ミッチェル「日本式Q&A – Part 5b」(2019年12月5日)
  • ジョセフ・ヒース「住宅の巨大化は、現世における多くの害悪の元凶である」(2015年6月4日)

    These houses are the source of a great many problems in the world Posted by Joseph Heath on June 4, 2015 私は先日、ブランプトンにある新興住宅開発区の近くをドライブしたついでに、少し車を止めて写真を撮ってきた。私は過去にも巨大な住宅を見てきたが、ここの住宅群には仰天した。まあとにかく、まずは住宅のサイズを見てほしい。住宅というより施設のようだ。(2台収納駐車場を見れば、住宅のスケール感を把握することができる。)さらに、下の写真ではよく見えないかもしれないが、この住宅群は、1~2エーカー〔4000~8000平方メートル〕区画にぽつねんと建っているのではない。住宅は密集して建設されており(このまま開発が進むなら)、おそらく100棟以上は建築されることになるだろう。 私は最近、消費主義について

    ジョセフ・ヒース「住宅の巨大化は、現世における多くの害悪の元凶である」(2015年6月4日)
  • ピーター・ターチン「文明が登場する以前の戦争」(2013年10月31日)

    War Before Civilization Ocrober 31, 2013 by Peter Turchin 最近私が読んでいるは、歴史家のバーナード・ベイリンの著書『The Barbarous Years(野蛮な時代)』だ。ベイリンは17世紀の北アメリカにおけるかなりぞっとするような状況を描き出している。私たちのもとにある歴史的資料はヨーロッパ人が関係している虐殺や非道行為に関するものが特に多いが、ヨーロッパ人は虐殺の加害者になる時と同じくらい頻繁に被害者にもなっていた。無慈悲で残酷な戦争は、アメリカ先住民たちの社会の間でも同じくらい普及していたのだ。 狩猟のために遠出している男たちは待ち伏せされて殺されてしまい、果物や木の実を採集するために居留地を離れる女性たちも自身を危険に晒していた。時たまに、村の隅々までが大きな戦禍に晒されて荒廃させられることがあった。多くの村は防御壁によ

    ピーター・ターチン「文明が登場する以前の戦争」(2013年10月31日)