部屋に残されていた2通の遺書。1通は、極秘交際していたイケメン俳優宛てだった。死の直前、彼とアイドルとのLINEを見つけた沙也加。母・聖子とは弁護士経由で話すという孤独の中、さらに彼女に残酷な知らせが…。 マネジャーとホテルの従業員はスペアのカードキーを手に、彼女が泊まっている20階の一室を訪ねた。ところが、室内はもぬけの殻。誰もいない部屋の机に置かれていたのは、2通の封筒だった。1通は事務所宛て、もう1通は“ある男性”に宛てたもの。数枚の便せんに綴られていたのは、こんな言葉だった。 《女性にあんまり強い言葉は使っちゃダメだよ。一緒に勝どきに住みたかった。2人で仲良く、子供を産んで育てたかったです。ただ心から愛してるよ》 そして、男性が別の女性に心変わりしてしまったショック、自分が理想の女性になれなかったお詫び、夢見た未来がもう叶わない現実への無念や悲しみ……。 その遺書が、彼女の最期の言