現在のように医療体制が充実していなかった古い時代は、日本でもシャーマニズム系の医療技術が活躍していたことは、昨日の説明である程度把握できたと思います。これは世界中の民族の古い文化に見られる傾向です。オマジナイのような民間療法がほとんどですが、日本の神道の場合は例外的に、現在の西洋医学を凌ぐ一面も備えています。ところが、明治維新以降、シャーマニズムを非科学的な迷信と蔑視する西洋型実証主義の発想が、正しい情報の流通を妨げてきた歴史があります。この発想は、20世紀中頃までは中国の医療技術にも向けられていて、今日では迷信とは考えられていない漢方やツボといったものですら、怪しげな迷信と蔑視する空気を生み出して、医療の発達を阻害していたことが、今日から見れば分かります。まずは、この点から観察をはじめます。 20世紀中頃まで、西洋医学の世界では、漢方の体系すらオカルトの塊のように解釈していました。蛇など