ネットワーク経由で会社のパソコンやデータセンターの仮想デスクトップ環境を遠隔利用する――。いわゆる「リモートデスクトップ」が、あらためて注目を集めている。シンクライアント端末をはじめ、スマートフォンやタブレット端末からも各社が販売しているシンクライアント用ソフトを利用すれば、あたかも手元でWindowsなどが動いているかのように画面を操作できる(図1)。 リモートデスクトップが注目される理由 ここへきてリモートデスクトップに注目が集まっている理由は、大きく二つある。一つは「自由に楽しく働きたい」という欲求が高まり、ワークスタイルが多様化していること。もう一つは、地震などの自然災害や感染症の流行などへの対策として、企業がBCP(事業継続計画)に取り組む必要に迫られていることである。 私たちを取り巻くIT環境は、「いつでも、どこでも、どんなデバイスからでも、仕事ができる」ことを許容するように変