雄山「中川、今日の映画はなんだ?」 中川「『ワールド・ウォーZ』にござります」 雄山「ほう。有名なゾンビ小説の映画化だな。モキュメンタリーならぬ架空のオーラル・ヒストリー形式で、ゾンビ発生による世界的危機“世界ゾンビ大戦”を乗り越えた時点から語るという、なかなかに考え抜かれた小説だったな。映画も楽しみだ」 WORLD WAR Z 上 (文春文庫) マックス ブルックス Max Brooks 中川「この中川、雄山さまの好みは熟知しておりますゆえ」 雄山「ハハハ、こやつめ。それでは、観てみるとするか」 二時間後 雄山「……このゾンビ映画を作ったのは誰だあっ!」 中川「先生、どうか落ち着いてください」 雄山「だから私はこんな下衆なシネコン映画を観るのは嫌なんだ! 人に金と時間を払わせておいて、こんなものを観せるとは!!」 雄山「ええい、我慢ならん。監督を呼べ!」 マーク・フォースター「わ……私で