2017年10月5日のブックマーク (2件)

  • 『悪女は自殺しない 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]』(ネレ・ノイハウス)の感想(5レビュー) - ブクログ

    悪女。偽装自殺。容疑者多数──わかりやすいストーリーだが、進むにつれて事件は拡がりを見せる。ここが作者の特徴なのかなと思う。糸口は小さいのだが、探るうちに事案は複雑になり、人物たちの思惑と絡まってどんどん事件は肥大化していくという展開。過去二作はここに社会性のテーマを反映させてきたが、作品はもっと単純でシンプル。 オリヴァーとピアは魅力的なキャラクターだが、そこまで主張してくるタイプではないので、周りの悪役たちが映えて見える。「そこまでするか」と感じても、徹底して描いてあるから逆にリアリティがあるような。被害者と加害者の描き方が極端で、気付けば悪役だけになってる展開も含め、吸引力が強く最後まで真相がよめなかった。 ミステリとしての着地はバタバタ気味。デビュー作としての雑っぽさもあるけれど、サスペンスとして大変面白く読めたので、評価はやや甘め。私にとって安定のシリーズです。次は第二弾になる

    『悪女は自殺しない 刑事オリヴァー&ピア・シリーズ (創元推理文庫) [Kindle]』(ネレ・ノイハウス)の感想(5レビュー) - ブクログ
    yuppi0221
    yuppi0221 2017/10/05
  • 『うつろ屋軍師 [Kindle]』(簑輪諒)の感想(5レビュー) - ブクログ

    戦国時代に丹羽家に仕えた軍師・江口正吉。てっきり、丹羽長秀との主従関係と思いきや、息子・長重との知られざる歴史物語。軍師というと、戦場での活躍が注目されるが、作は政略が中心。丹羽家自体が織田家の没落とともに大きな活躍をできていない事実を、加増や拡大ではなく、家を守るため、最後は家が滅んでも、志を貫くためというテーマの下、上手く料理しているなぁと思った。 若い頃は空論と笑われてきたうつろ屋の正吉が、歳を重ねるごとに空論を実現できるようになるという少年漫画のような展開が、キャチーで、若い作家ならではという感じがした。 “机上の空論ばかり考えていた若者が、頭の中の絵図を形にする紙と筆を得て、一匹の化け物を生み出した”

    『うつろ屋軍師 [Kindle]』(簑輪諒)の感想(5レビュー) - ブクログ
    yuppi0221
    yuppi0221 2017/10/05