福島第1原子力発電所の3号機は、大量の放水で一安心と思っていたが、21日にも従来の水蒸気ではなさそうな灰色の煙がのぼり、温度も上昇し、再び世界中の注目を集めている。今回の事態でとりわけ3号機の状況が懸念されているのは、「プルサーマル」だからだ。実はそのことに技術に疎い筆者はしばらく気づかずにいた。 周辺の人々に聞いても、プルサーマルという言葉の意味を漠然とは知っていても、実際にどうウラン燃料と違うのかということをきちんと理解している人はほとんどいなかった。というわけでプルサーマルについて調べてみた。 ウォール・ストリート・ジャ-ナルの14日付の記事、「Officials Struggle to Prevent Meltdown at Two Reactors」では、プルサーマルは使用済み核燃料を再利用するもので、ウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)を燃料に加工して使うというような簡単