SF短編小説集『なめらかな世界と、その敵』が異例のヒットとなっている、伴名練インタビューの後編をお届けする。前編ではSF論を中心に語ってもらったが、後編ではさらに社会とSFとの関わりについてなど、視点の広い話を展開してくれた。SF作家ではない吉屋信子からの影響など、意外な一面(?)も披露してくれ、伴名練という作家の多面的な側面を知る機会となった。 前編:『なめらかな世界と、その敵』伴名練が語る、SFの現在地「社会の激変でSFも期待されている」 女性主人公が多い理由 ――今回の本には6本の短編が収録されていて、それぞれ作風も文体も異なります。伴名さんが本来一番得意な作風は、この中から選ぶとしたらどれなのでしょうか。 伴名:書簡形式の「ホーリーアイアンメイデン」は書きやすかったですね。このスタイルだとエピソードをどんどん詰め込むことができるからです。通常の一人称や三人称文体の小説はエピソードや
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