【北米総局】オバマ米大統領が推進する医療保険制度改革に抗議する数万人規模のデモ行進が12日、ワシントン中心部で行われた。「政府の肥大化」などに反対する世論は高まりつつあり、政権への反対行動としては最大級。一方、大統領は国民から支持を得る運動を展開しており、この日もミネソタ州ミネアポリスで約1万人の市民集会を開催した。改革の行方は、今後の政権運営にも大きく影響しそうだ。 AP通信などによると、保守系の市民団体がワシントンで2万~3万人規模のデモ開催を目指し、全国に動員を呼び掛けた。デモ隊は、正午前後に連邦議会議事堂に向け行進した。「オバマの医療保険制度のせいで病気になりそう」とのメッセージや、大統領を「共産主義者」「社会主義者」などと皮肉る看板を掲げた。ミシガン州から加わった元トラック運転手労組員の男性(57)はAP通信の取材に「(改革は)金がかかりすぎ、孫たちに負担を残す」と話した。 一方