小さな羊飼いの集落から、地中海世界を制覇する古代の超大国にのし上がっていったローマ帝国の歴史を戦争を通じて解説している本です。”ローマ期とは神話時代である紀元前八世紀から、西ローマ帝国の滅亡する起源五世紀までの1200年余りにかけて(p.3)”のことです。友人に「塩野七生『ローマ人の物語』|単行本|新潮社」を勧められたのですが、時間が無くて読めず、一冊で完結する本書を購入しました。「ハンニバル」、「カエサル」、「クレオパトラ」といった歴史上の人物が織り成す物語を再確認できたのは、楽しかったです。 現在のEU各国のうち、ドイツの一部を除いてほとんどがローマの版図に組み入れられていました。そればかりか、トルコや地中海を挟んだ北アフリカも版図に組み入れています。ヨーロッパ諸国がある程度、文化と歴史を共有する元となりました。120年時点のローマ帝国の版図が最大になった時の地図を張っておきます。この