『Underground 』Thelonious Monkこの記事の写真をすべて見る ぼくもまた例外ではなく、ジャズを聴くまでは「難解・深刻・大人(高齢者)」といった、どちらかといえばマイナスのイメージを抱いていた。60年代後期のことだ。しかし実際に聴いたジャズの大半は「えっ? これがジャズなの?」「これをジャズと呼んでいいの?」と、思わず心配になってしまうほど明るく、あっけらかんとしていた。もちろんイメージどおりの難解で深刻なものもあったが、その一方には、60年代後期当時の進化しつづけるロックよりもはるかにシンプルで聴きやすく理解しやすいものが山のようにあった。 マイルス・デイヴィスの『マイルス・イン・ザ・スカイ』、ドン・エリスの『オータム』、チャールス・ロイドの『フォレスト・フラワー』、ジョン・ハンディの『アット・モンタレー』、ゲイリー・バートンの『ロフティ・フェイク・アナグラム』とい