中国共産党を守る「二刀の剣」 中国政治というのは、「準備がすべて」である。習近平主席にとっての全国人民代表大会(3月5日~16日に開催する国会)は、2月19日に、実質上始まっていた。 この日、朝8時40分、習近平主席は、北京東郊にある中国共産党中央機関紙の人民日報社へ赴いた。そこで福建省寧徳赤渓村を取材中の同紙記者とネットを繋ぎ、村民たちと会話して、「いまは貧しいが未来には富めるようにしよう」と確約。 次に編集室と、新メディアセンターを視察した。そこで机上に置いてあったパソコンを勧められると、緊張した様子で右手の人差し指を1本立て、おそるおそるキーボードに触れた。昨年11月には「世界インターネット・フォーラム」を開催したというのに、どうやらこれまでパソコンとは縁のない生活を送ってきたようだ。 続いて午前10時、宣武門にある新華社通信本社へ着いた。ここでも河南省蘭考県谷営四村で村民の意識調査